手軽に抹茶が楽しめる！創業114年の老舗お茶屋さん開発した「水で溶ける」抹茶割りの素【旭川】

旭川駅から真っすぐに北へと約1km続く「平和通買物公園」は、日本で最初の恒久的な歩行者天国です。通りの両側には、デパートやホテル、飲食店などたくさんの店舗が軒を連ねています。

この「平和通買物公園」に面した5条通8丁目にあるのが、明治42（1909）年創業の老舗お茶屋さん「前川茶鋪」です。

「前川茶鋪」の横には、こちらも60年以上の長い歴史がある「コーヒーショップ マルサ」があります。「コーヒーショップ マルサ」は「前川茶鋪」が営む喫茶店。コーヒーや紅茶の他、煎茶や抹茶、ほうじ茶といった日本茶も味わえます。

8年ほど前からは「前川茶鋪」5代目の前川俊哉さんが、20時以降に「夜マルサ」として夜喫茶＆日本茶BARの営業を開始。抹茶ビールや煎茶割りなど、新たなお茶の楽しみ方を提案しています。

画像提供：前川茶鋪

日本初の缶入りの緑茶が発売されてからおよそ40年。今では、自動販売機やコンビニなどで、ペットボトルに入ったお茶飲料を気軽に買うことができます。一方で、一般家庭で使われる茶葉の消費は減っていて、「若い世代では急須が無い家庭が増えた」という話をよく聞きます。

そんな環境の変化に危機感を持って、お茶を使った新たな商品やサービスを始めるお茶屋さんも少なくありません。

若い人たちにお茶の魅力を伝えるために「前川茶鋪」が開発した商品が、宇治抹茶「TEADROP（ティードロップ）」。水でも簡単に溶ける抹茶の粉末です。

開発する際にこだわったのは、添加物を使用しないこと。通常、水でも溶けやすくするには添加物が必要ですが、超微粉末にすることで、茶せんを使わず水に簡単に溶ける抹茶割りの素が完成しました。商品の完成には4年もの歳月がかかったそうです。

簡単に美味しい抹茶割りが作れると「TEADROP（ティードロップ）」は、飲食店の間で話題となり、現在では100軒以上のお店で使われています。さらに、その噂を聞きつけたテレビ番組でも紹介されました。

「夜マルサ」を始める前、俊哉さんは接客を学ぶためサンロク街にあるお店で、バーテンダーとして働いていました。その時に簡単に抹茶割りが作れる商品の開発を思いつきました。そして完成したのが「TEADROP（ティードロップ）」です。

「TEADROP（ティードロップ）」は水にも簡単に溶けることから、抹茶割り以外にも料理やスイーツ、ドリンクなどさまざまな使い方ができます。市販のバニラアイスにかけるだけでも、美味しい抹茶アイスが完成です！

現在、「夜マルサ」では、お茶屋さんが作った本気のお蕎麦「宇治抹茶蕎麦」の提供を開始しました。また、次の商品も現在開発中ということ。楽しみですね。

なお、「コーヒーショップ マルサ」の各テーブルには、「TEADROP（ティードロップ）」が置かれていて、水に溶かして自由に試飲ができます。気になる方は、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。