2022.9.9

おでかけ

お散歩中に"ナキウサギに遭遇"…天然クーラーの森「日常から離れて癒しの時間」【十勝】

大山幸彦

全国通訳案内士&ホルン奏者

苔の森ウォーキング 十勝 然別湖 アクティビティ 北海道

然別湖エリアの素晴らしいモニターツアー に参加してきました。今回はその後半、「苔(コケ)の森」ウォーキングを中心にお伝えします。

また「とかち鹿追ジオパーク・ビジターセンター」で苔の森訪問前にジオパークも行ってきました!

道東、特に十勝の豊かな歴史は本当に魅力たくさんでした。

まず訪問したのは「とかち鹿追ジオパーク・ビジターセンター」

世界的なイベントATWS2023を来年に控えて北海道に本格的にやってきた、アドベンチャートラベル(以下、ATと呼びます)の波。ATとは「自然とのふれあい」「文化交流」「アクティビティ」のうち、2つ以上の要素を持つツアーのことを指し、いきなりアクティビティに飛び込むのではなく、まずは地域の自然や文化の拠点に行き、地域のことを勉強して良く学ぶことからスタートするのが一般的です。

というわけで今回は然別湖の特殊な自然と楽しみ方を学ぶために、北海道でも代表的なATの聖地のひとつ、然別湖がある鹿追町の「とかち鹿追ジオパーク・ビジターセンター」に行きました。

同時に行われた「然別湖ネイチャーセンター」による、カヤック体験などの紹介については、こちらの記事をご覧ください。

ATの聖地だけではなく「日本ジオパーク」の拠点でもある鹿追町。

鹿追町はATの聖地であるだけではなく、それに先立って2013年に「とかち鹿追ジオパーク」として日本ジオパークに認定されました。

ジオパークとは「地質・地形から地球の過去を知り、未来を考えて、活動する場所」日本ジオパークネットワーク)と規定されています。

然別湖は、特別な土地の歴史から何かを学べ、またカヤックやウォーキングなどの体験を通してそれを実感できる場所なのですね。

「鹿追で学べること」を学ぶ。

それでは、鹿追はどんな特別な土地の歴史を持ち、私たちはそこから何を学べるのでしょうか?

この土地の特徴的な歴史は、十勝の大地を形成してきた度重なる火山活動の歴史です。

何度も起きた大きな噴火が、鹿追の複雑な大地と然別湖を誕生させました。それは単なる大雪山系の歴史だけではなく、4万年前の支笏湖大噴火の影響も色濃くあるのだ、という壮大な歴史をビジターセンターにいらっしゃるガイドさんが丁寧に説明してくれました。

火山活動の積み重ねをさらに豊かな歴史に変えてきた、河川の流れも大切です。火山の大地と河川流路の変遷を、センターのスタッフさんが作った模型で勉強しました。これがこのセンターいちばんの人気展示だそうです。

そこにいた全員が子供に戻って、川が大地をどのように削っていくのかを、しばしうっとりと眺めていました。

そして「シバレ」も財産。

火山活動の結果できた岩塊(ガレ場)と、この土地の寒さ(シバレ)の出会いから生まれた面白い歴史もあります。

岩塊エリアにはゴツゴツとした岩の間の隙間がたくさん形成されています。そこに入り込んだ水分が冷やされ永久凍土となります。

冷たい空気は重いので夏の間は岩塊の上部から暖かい空気が入り、永久凍土によって冷却され下の方の隙間から出てきます。

つまり岩塊があることにより、このエリアでは、標高の低い方が冷たい空気により気温が低くなるのです。そして冷たい空気の出てくる岩塊の隙間には、涼しさを好む多数のが繁ります。

そして、その環境に生きているのが、これも涼しさを好むナキウサギ!見てみたい!会いたい!

ところで、「ミヤベイワナ」って知ってますか?

また火山活動の結果、然別湖で陸封されたオショロコマが独自に進化した「ミヤベイワナ」も見逃せません。

オショロコマやミヤベイワナは、サケ科イワナ属に所属しています。

北海道にいるサケマスの中では、白い斑点が綺麗なアメマスもイワナのグループです。いっぽう、オショロコマやミヤベイワナにはヒレに赤いチャームポイントがあります。

このかわいいサケの仲間が泳ぐ水槽に、うっとり見惚れていました。

ほかにも各ジオサイトの岩石の比較など、とても面白いものがたくさんあります。本当にこの地域の火山と寒さがおりなす特異な自然はユニーク。さすがジオパークです。

鹿追町北瓜幕然別湖畔「無番地」にあるカフェで小休止。

さあ、ジオパークビジターセンターでたくさんの勉強をしました。

次はネイチャーセンターの2階にある「cafe mubanchi」へ立ち寄りです!

今回は美味しいソフトクリームを食べてほてった身体をクールダウンしただけでしたが、看板を見ていると、スキレット料理や手作りベーグルのフレンチトーストなど、とても美味しそうです。次回トライしてみたいと思います。

(営業時間などは必ずカフェの公式Instagram  を確認してくださいね。)

そしていよいよ、「苔の森」に到着!

それでは、いよいよ「苔の森」ウォーキングのスタートです。ビジターセンターでその特別な成り立ちを学んだ後に、この地域の火山活動と寒さがおりなす特別な自然を体感してみましょう。

場所は、然別湖から少し帯広方面に南下したところにある駒止湖の近くです。チャーターバスを降りてエリアに入ると、とても空気が冷たいです。

岩の隙間には無数の風穴があり、そこからはまるで天然のクーラーのように冷たい風がたえず流れ出しているのです。

そしてその冷たい環境を好む苔(ミズゴケなど)がふさふさと茂っています。試しに指を入れてみてもすっぽり埋まるほどの厚さ!

辛うじて、でもしっかりと「ナキウサギ」に出会えた。

ウォーキングの行程のちょうど真ん中あたりで、ナキウサギに遭遇できるかも、と言われるポイントに来ました。岩塊がゴツゴツとした場所です。

今日は見えないかも、とガイドさんに言われていましたが、その時「キューーン」とか細い鳴き声が。

これは野鳥などとは違う、ナキウサギだ!

とその時、ガレ場の中から顔を出した彼(彼女?)を発見!

残念ながら彼はすぐに走り去り、私は写真は撮ることはできなかったのですが、同時に参加していた方から貴重なショットを共有して頂きました。ありがとうございました!

(ナキウサギは見ることができないことの方が多く、また大勢での見学は、環境の破壊やウサギへのストレスとなります。できるだけ然別湖ネイチャーセンターのツアーに参加し、ガイドさんの指示に従いましょう。貴重な自然を守っていきましょう!

コケだけではない、豊かな森。

この森で見られるのは苔類だけではありません。

様々なきのこや、冷たい空気によって育まれた、本来はこの高度では生息しない高山植物などもたくさん観察可能です。

野鳥も、カラ類やツツドリなど、多くの声が聞こえました。

足場は岩塊が多いだけに良くはありませんので、ミドルカットのハイキングシューズなどがあればベストだと思います。もちろんローカットのハイキングシューズやウォーキングシューズでも、気をつけて歩けば大丈夫です。

このコケに覆われた森で、日本の美を感じるのも面白い。

ウォーキングも後半にさしかかる頃、崖の斜面をふと見ると、森はふかふかの多彩な苔に覆われていて、とても静かな気持ちになることができました。

ただ単に森に入っても気づかなかった自然の様々な要素を、ジオパークのビジターセンターでの事前学習のおかげで深く感じることができました。

不思議な苔の森をみつつ、自分と対話をした良い時間でした!
 
苔の森ウォーキング
時間:午前9時〜午前11時30分 / 午後1時〜午後3時が基本です。
開催日、料金、条件などはWEBサイトを必ず確認をしてください。
https://www.nature-center.jp/activity/
 
然別湖ネイチャーセンター
住所:河東郡鹿追町北瓜幕無番地
電話: 0156-69-8181
公式サイト:https://www.nature-center.jp/
公式Instagram :@lake804m

とかち鹿追ジオパークビジターセンター
住所:河東郡鹿追町瓜幕西29線28−2
電話:0156-67-2089
公式サイト:https://www.shikaoi-story.jp/

(上記の情報は記事作成時点でのものです。最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください)

まず訪問したのは「とかち鹿追ジオパーク・ビジターセンター」

世界的なイベントATWS2023を来年に控えて北海道に本格的にやってきた、アドベンチャートラベル(以下、ATと呼びます)の波。ATとは「自然とのふれあい」「文化交流」「アクティビティ」のうち、2つ以上の要素を持つツアーのことを指し、いきなりアクティビティに飛び込むのではなく、まずは地域の自然や文化の拠点に行き、地域のことを勉強して良く学ぶことからスタートするのが一般的です。

というわけで今回は然別湖の特殊な自然と楽しみ方を学ぶために、北海道でも代表的なATの聖地のひとつ、然別湖がある鹿追町の「とかち鹿追ジオパーク・ビジターセンター」に行きました。

同時に行われた「然別湖ネイチャーセンター」による、カヤック体験などの紹介については、こちらの記事をご覧ください。

ATの聖地だけではなく「日本ジオパーク」の拠点でもある鹿追町。

鹿追町はATの聖地であるだけではなく、それに先立って2013年に「とかち鹿追ジオパーク」として日本ジオパークに認定されました。

ジオパークとは「地質・地形から地球の過去を知り、未来を考えて、活動する場所」日本ジオパークネットワーク)と規定されています。

然別湖は、特別な土地の歴史から何かを学べ、またカヤックやウォーキングなどの体験を通してそれを実感できる場所なのですね。

「鹿追で学べること」を学ぶ。

それでは、鹿追はどんな特別な土地の歴史を持ち、私たちはそこから何を学べるのでしょうか?

この土地の特徴的な歴史は、十勝の大地を形成してきた度重なる火山活動の歴史です。

何度も起きた大きな噴火が、鹿追の複雑な大地と然別湖を誕生させました。それは単なる大雪山系の歴史だけではなく、4万年前の支笏湖大噴火の影響も色濃くあるのだ、という壮大な歴史をビジターセンターにいらっしゃるガイドさんが丁寧に説明してくれました。

火山活動の積み重ねをさらに豊かな歴史に変えてきた、河川の流れも大切です。火山の大地と河川流路の変遷を、センターのスタッフさんが作った模型で勉強しました。これがこのセンターいちばんの人気展示だそうです。

そこにいた全員が子供に戻って、川が大地をどのように削っていくのかを、しばしうっとりと眺めていました。

そして「シバレ」も財産。

火山活動の結果できた岩塊(ガレ場)と、この土地の寒さ(シバレ)の出会いから生まれた面白い歴史もあります。

岩塊エリアにはゴツゴツとした岩の間の隙間がたくさん形成されています。そこに入り込んだ水分が冷やされ永久凍土となります。

冷たい空気は重いので夏の間は岩塊の上部から暖かい空気が入り、永久凍土によって冷却され下の方の隙間から出てきます。

つまり岩塊があることにより、このエリアでは、標高の低い方が冷たい空気により気温が低くなるのです。そして冷たい空気の出てくる岩塊の隙間には、涼しさを好む多数のが繁ります。

そして、その環境に生きているのが、これも涼しさを好むナキウサギ!見てみたい!会いたい!

ところで、「ミヤベイワナ」って知ってますか?

また火山活動の結果、然別湖で陸封されたオショロコマが独自に進化した「ミヤベイワナ」も見逃せません。

オショロコマやミヤベイワナは、サケ科イワナ属に所属しています。

北海道にいるサケマスの中では、白い斑点が綺麗なアメマスもイワナのグループです。いっぽう、オショロコマやミヤベイワナにはヒレに赤いチャームポイントがあります。

このかわいいサケの仲間が泳ぐ水槽に、うっとり見惚れていました。

ほかにも各ジオサイトの岩石の比較など、とても面白いものがたくさんあります。本当にこの地域の火山と寒さがおりなす特異な自然はユニーク。さすがジオパークです。

鹿追町北瓜幕然別湖畔「無番地」にあるカフェで小休止。

さあ、ジオパークビジターセンターでたくさんの勉強をしました。

次はネイチャーセンターの2階にある「cafe mubanchi」へ立ち寄りです!

今回は美味しいソフトクリームを食べてほてった身体をクールダウンしただけでしたが、看板を見ていると、スキレット料理や手作りベーグルのフレンチトーストなど、とても美味しそうです。次回トライしてみたいと思います。

(営業時間などは必ずカフェの公式Instagram  を確認してくださいね。)

そしていよいよ、「苔の森」に到着!

それでは、いよいよ「苔の森」ウォーキングのスタートです。ビジターセンターでその特別な成り立ちを学んだ後に、この地域の火山活動と寒さがおりなす特別な自然を体感してみましょう。

場所は、然別湖から少し帯広方面に南下したところにある駒止湖の近くです。チャーターバスを降りてエリアに入ると、とても空気が冷たいです。

岩の隙間には無数の風穴があり、そこからはまるで天然のクーラーのように冷たい風がたえず流れ出しているのです。

そしてその冷たい環境を好む苔(ミズゴケなど)がふさふさと茂っています。試しに指を入れてみてもすっぽり埋まるほどの厚さ!

辛うじて、でもしっかりと「ナキウサギ」に出会えた。

ウォーキングの行程のちょうど真ん中あたりで、ナキウサギに遭遇できるかも、と言われるポイントに来ました。岩塊がゴツゴツとした場所です。

今日は見えないかも、とガイドさんに言われていましたが、その時「キューーン」とか細い鳴き声が。

これは野鳥などとは違う、ナキウサギだ!

とその時、ガレ場の中から顔を出した彼(彼女?)を発見!

残念ながら彼はすぐに走り去り、私は写真は撮ることはできなかったのですが、同時に参加していた方から貴重なショットを共有して頂きました。ありがとうございました!

(ナキウサギは見ることができないことの方が多く、また大勢での見学は、環境の破壊やウサギへのストレスとなります。できるだけ然別湖ネイチャーセンターのツアーに参加し、ガイドさんの指示に従いましょう。貴重な自然を守っていきましょう!

コケだけではない、豊かな森。

この森で見られるのは苔類だけではありません。

様々なきのこや、冷たい空気によって育まれた、本来はこの高度では生息しない高山植物などもたくさん観察可能です。

野鳥も、カラ類やツツドリなど、多くの声が聞こえました。

足場は岩塊が多いだけに良くはありませんので、ミドルカットのハイキングシューズなどがあればベストだと思います。もちろんローカットのハイキングシューズやウォーキングシューズでも、気をつけて歩けば大丈夫です。

このコケに覆われた森で、日本の美を感じるのも面白い。

ウォーキングも後半にさしかかる頃、崖の斜面をふと見ると、森はふかふかの多彩な苔に覆われていて、とても静かな気持ちになることができました。

ただ単に森に入っても気づかなかった自然の様々な要素を、ジオパークのビジターセンターでの事前学習のおかげで深く感じることができました。

不思議な苔の森をみつつ、自分と対話をした良い時間でした!
 
苔の森ウォーキング
時間:午前9時〜午前11時30分 / 午後1時〜午後3時が基本です。
開催日、料金、条件などはWEBサイトを必ず確認をしてください。
https://www.nature-center.jp/activity/
 
然別湖ネイチャーセンター
住所:河東郡鹿追町北瓜幕無番地
電話: 0156-69-8181
公式サイト:https://www.nature-center.jp/
公式Instagram :@lake804m

とかち鹿追ジオパークビジターセンター
住所:河東郡鹿追町瓜幕西29線28−2
電話:0156-67-2089
公式サイト:https://www.shikaoi-story.jp/

(上記の情報は記事作成時点でのものです。最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください)

大山幸彦

全国通訳案内士&ホルン奏者

小樽や空知の日本遺産ガイドや自転車ガイドをしている食いしん坊(北海道フードマイスター)であり、特にコーヒー、ワイン、チーズが大好き!北海道内・東京…あちこちで出会った美味しいものやイベントをご紹介します。 またホルン奏者として、野外イベントで BGMを担当旅のお供にパペットを連れて歩いているのは内緒です。

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