2022.8.21

おでかけ

初心者OK!カヤック体験「夏にしそびれたことまだ間に合う」透明度が高い然別湖【十勝】

カヤック 然別湖 十勝 北海道 アウトドア アクティビティ 透明

然別湖での素晴らしいカヤックのモニターツアー に参加してきました。透明でゆっくりした時間の中でアウトドアクッキングも楽しむことができましたので、そのレポートです。

同時に訪問したジオパークのビジターセンターと苔の森ウォーキングなどは、別記事でまたアップしますね。

今、AT(アドベンチャートラベル)が世界中で旅行のトレンドに

アドベンチャートラベル(以下、ATと呼びます)という言葉を聞いたことはありますか? ATとは「自然とのふれあい」「文化交流」「アクティビティ」のうち、2つ以上の要素を持つツアーのことを指します。

単にレジャーとして楽しんだり消費するだけではなく、ツアーを通じて自分の価値観が変化したり、あるいは地域社会への貢献も大切な価値観として指向します。

北海道は、ATのメインステージとなっていく

近年、ATは欧米を中心に世界中で人気のスタイルとなり、さらにポストコロナの旅行のあり方としても注目されています。

そこで北海道なのです。

雪質の良さなど自然の豊かさ、アイヌの方々はじめ北方民族や北前船などの文化の多様性、炭鉄港や開拓使などで築かれた豊富な産業遺産など、特にATの活動が深く浸透できそうな場所であるとして、大きく注目されています。

そして2023年にはATWS(アドベンチャートラベルワールドサミット)が北海道で開催されることになりました。私もガイドとしてツアーを担当します。

然別湖をフィールドとして、ATの基本を学び感じるツアー

今回のATを軸としたモニターツアーは、「北海道観光マスター」の有資格者を対象に、まず基本中の基本として、アウトドア体験の面白さを理解してもらおうというプログラムです。

私はお恥ずかしながら、今まで然別湖には何度も仕事で来てはいたものの、温泉と風景と冬の寒さ、そして写真の通称「くちびる山」がアイコンだというイメージ、その程度の理解しか持っていなかったのですが、今回のカヤックやウォーキングの体験を通して、このエリアが本当にATにふさわしいと体感できました!

ATはアクティビティを実践してこそ、初めてその楽しさが理解できますね。今回はこのエリアの静けさ、透明感、時間の穏やかな流れ、自然の豊かさなどをじゅうぶんに肌で感じることができました。

ローカルフードの、美味しいおもてなし

まず大切なのは腹ごしらえ。「然別湖北岸野営場」にて、とびきりのローカルフードによるアウトドアのランチです。

ATの価値観としては、食事は地域の価値を理解してもらうための大切なアイテム。素材を過剰に盛り付けたり加工することなく、できるだけ素朴な形でその土地のヒストリーを理解してもらうような意識が大切です。

今回のランチはそれをきちんと意識し、地元素材を使い、味付けがシンプルかつナチュラル、豊かな十勝の素材の美味しさをしっかり楽しめるメニューでした。

芳醇な旨味のチキン、タイプの違うじゃがいもを2種類、そして生でも食べることのできる甘いコーンを、ダッチオーブンで作る特別メニューで堪能しました!

青空の下、湖を見ながら散歩をしていると、遠くから微風に乗って、炭火でグリルされたコーンとチキンの香りが、キャンプ場の方角から風に乗ってただよって来ます。それだけで最高です。

ポテトにかけたチーズが溶ける豊かな風味も、言い表せないほどの美味しさ。十勝を丸々楽しことができました!

そして、カヤックをスタート!

満足なランチの後は、然別湖ネイチャーセンター前に移動。

入念な準備体操の後、いよいよカヤック体験のスタートです。インストラクターの方から丁寧なレクチャーを受け、はじめての私でも安心してカヤックに乗ることができました。

パドルの持ち方、座り方、そして漕ぎ方。ひとつひとつ参加者とコミニュケーションしながら説明と確認をしていきます。

大きなカヤックはまず転覆することはないので、ゆっくり焦らず自然を楽しむことができるとのこと。先程まで少しはあった「もし、水に落ちたら…」という不安が、あっという間に解消されていきました。

とはいえ、もちろん救命胴衣もしっかり装着。こちらもインストラクターの方が確認してくれるので安心です。

いよいよ、湖上に発進

さあ、それではいよいよ湖上に出発です。

乗り方を間違えるとバランスを崩すので、ゆっくりと確認しつつ準備します。まずは片足をそっとカヤックの座席に入れるところからスタート。その後、カヤックの座席スペースにバランスをとりながら滑り込んでいきます。

その次のプロセスである、足の位置の調節がとても大切。インストラクターの方が丁寧にアシストしてくれました。

それらが整ったら、パドルでスッと岸を押して、然別湖の豊かで透明な水上の世界へと入って行きます。

然別湖は、初めてのカヤックに最適な場所

抜群の晴天の中、穏やかでとても透明度が高い清冽な水の上を、2人1組で滑るように進みます。

然別湖は、十勝エリアで唯一の天然湖です。新旧の造山活動の結果、複雑な湖岸の形が9個の湾を形成し、そのため突発的な風から逃がれる事ができやすい、カヤックに最適な湖なのです。

漕ぎ出してみると、本当に水の上にいるの? と疑ってしまうような抜群の安定感と爽快感。驚くほど小さな力でパドルは湖水と対話し、カヤックはどんどん滑るように進んで行きます。

厳格に自然が保護された、国立公園ならではの魅力

然別湖には湖岸を一周できる道がありません。そのため、多くのエリアでは自然のままの森林が、水際にダイレクトに迫っています。国立公園のため新たに人の手を入れることは厳しく制限されており、自然が守られています。

時間の中に忘れ去られたような昔の邸宅の跡や、湖水に浸かる木々の葉など、いろいろな物を見ながら、感慨にふけることもできます。

また然別湖は透明度がとても高いので、頭上の森や遠くの山、あるいは水面や水中観察などを楽しむために、時にはパドルを漕ぐ手を休め風に吹かれるままに楽しめる事が、たくさんあるのです。

目と耳と心を澄ますと、鳥や魚や蝶がたくさん観察できる

豊かな湖水には無数の小さな生命活動が見られます。そしてそれらを狙ってライズしてくるマスたちが私たちをハッとさせます!レインボー、アメマス、それともまさかこの湖にしか生息していないミヤベイワナでしょうか?

その魚たちを狙う鳥もたくさんいます。大きなアオサギたちです。さらにはセキレイなど小型の野鳥の姿や鳴き声も多数確認できました。

蝶もたくさん飛んでおり、カヤックの上でくつろいでいます。

湖の上からしか観察することができない独特な生態系を、湖水や風や森などの自然と共にゆっくり楽しむ事ができました。

ぜひ然別湖でカヤックを体験してみることを、おすすめします

然別湖の魅力は尽きない

然別湖の魅力は、時期によって全く異なります。写真は2018年2月に訪問した氷上のイグルーです。厳寒期の然別湖も面白いですよ!

本当に色々なアクティビティができる場所で、ATWS2023のガイドの私にとっても刺激と学びを深める素晴らしい時間でした。

もしこれからカヤックやアウトドア活動をはじめてみたいという方は、然別湖のネイチャーセンターに相談してみることをおすすめします!
スタッフさんが然別湖の自然のように、親切に穏やかにレクチャーしてくれます。

ポストコロナではよりナチュラルで、喧騒を避けるツアーが大切になっていくでしょう。この機会に、一緒にアウトドアでの活動を始めてみませんか?

然別湖ネイチャーセンター
住所:河東郡鹿追町北瓜幕無番地
電話:0156-69-8181
公式サイト:https://www.nature-center.jp/
公式Instagram :https://instagram.com/lake804m

(上記の情報は記事作成時点でのものです。最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください)

今、AT(アドベンチャートラベル)が世界中で旅行のトレンドに

アドベンチャートラベル(以下、ATと呼びます)という言葉を聞いたことはありますか? ATとは「自然とのふれあい」「文化交流」「アクティビティ」のうち、2つ以上の要素を持つツアーのことを指します。

単にレジャーとして楽しんだり消費するだけではなく、ツアーを通じて自分の価値観が変化したり、あるいは地域社会への貢献も大切な価値観として指向します。

北海道は、ATのメインステージとなっていく

近年、ATは欧米を中心に世界中で人気のスタイルとなり、さらにポストコロナの旅行のあり方としても注目されています。

そこで北海道なのです。

雪質の良さなど自然の豊かさ、アイヌの方々はじめ北方民族や北前船などの文化の多様性、炭鉄港や開拓使などで築かれた豊富な産業遺産など、特にATの活動が深く浸透できそうな場所であるとして、大きく注目されています。

そして2023年にはATWS(アドベンチャートラベルワールドサミット)が北海道で開催されることになりました。私もガイドとしてツアーを担当します。

然別湖をフィールドとして、ATの基本を学び感じるツアー

今回のATを軸としたモニターツアーは、「北海道観光マスター」の有資格者を対象に、まず基本中の基本として、アウトドア体験の面白さを理解してもらおうというプログラムです。

私はお恥ずかしながら、今まで然別湖には何度も仕事で来てはいたものの、温泉と風景と冬の寒さ、そして写真の通称「くちびる山」がアイコンだというイメージ、その程度の理解しか持っていなかったのですが、今回のカヤックやウォーキングの体験を通して、このエリアが本当にATにふさわしいと体感できました!

ATはアクティビティを実践してこそ、初めてその楽しさが理解できますね。今回はこのエリアの静けさ、透明感、時間の穏やかな流れ、自然の豊かさなどをじゅうぶんに肌で感じることができました。

ローカルフードの、美味しいおもてなし

まず大切なのは腹ごしらえ。「然別湖北岸野営場」にて、とびきりのローカルフードによるアウトドアのランチです。

ATの価値観としては、食事は地域の価値を理解してもらうための大切なアイテム。素材を過剰に盛り付けたり加工することなく、できるだけ素朴な形でその土地のヒストリーを理解してもらうような意識が大切です。

今回のランチはそれをきちんと意識し、地元素材を使い、味付けがシンプルかつナチュラル、豊かな十勝の素材の美味しさをしっかり楽しめるメニューでした。

芳醇な旨味のチキン、タイプの違うじゃがいもを2種類、そして生でも食べることのできる甘いコーンを、ダッチオーブンで作る特別メニューで堪能しました!

青空の下、湖を見ながら散歩をしていると、遠くから微風に乗って、炭火でグリルされたコーンとチキンの香りが、キャンプ場の方角から風に乗ってただよって来ます。それだけで最高です。

ポテトにかけたチーズが溶ける豊かな風味も、言い表せないほどの美味しさ。十勝を丸々楽しことができました!

そして、カヤックをスタート!

満足なランチの後は、然別湖ネイチャーセンター前に移動。

入念な準備体操の後、いよいよカヤック体験のスタートです。インストラクターの方から丁寧なレクチャーを受け、はじめての私でも安心してカヤックに乗ることができました。

パドルの持ち方、座り方、そして漕ぎ方。ひとつひとつ参加者とコミニュケーションしながら説明と確認をしていきます。

大きなカヤックはまず転覆することはないので、ゆっくり焦らず自然を楽しむことができるとのこと。先程まで少しはあった「もし、水に落ちたら…」という不安が、あっという間に解消されていきました。

とはいえ、もちろん救命胴衣もしっかり装着。こちらもインストラクターの方が確認してくれるので安心です。

いよいよ、湖上に発進

さあ、それではいよいよ湖上に出発です。

乗り方を間違えるとバランスを崩すので、ゆっくりと確認しつつ準備します。まずは片足をそっとカヤックの座席に入れるところからスタート。その後、カヤックの座席スペースにバランスをとりながら滑り込んでいきます。

その次のプロセスである、足の位置の調節がとても大切。インストラクターの方が丁寧にアシストしてくれました。

それらが整ったら、パドルでスッと岸を押して、然別湖の豊かで透明な水上の世界へと入って行きます。

然別湖は、初めてのカヤックに最適な場所

抜群の晴天の中、穏やかでとても透明度が高い清冽な水の上を、2人1組で滑るように進みます。

然別湖は、十勝エリアで唯一の天然湖です。新旧の造山活動の結果、複雑な湖岸の形が9個の湾を形成し、そのため突発的な風から逃がれる事ができやすい、カヤックに最適な湖なのです。

漕ぎ出してみると、本当に水の上にいるの? と疑ってしまうような抜群の安定感と爽快感。驚くほど小さな力でパドルは湖水と対話し、カヤックはどんどん滑るように進んで行きます。

厳格に自然が保護された、国立公園ならではの魅力

然別湖には湖岸を一周できる道がありません。そのため、多くのエリアでは自然のままの森林が、水際にダイレクトに迫っています。国立公園のため新たに人の手を入れることは厳しく制限されており、自然が守られています。

時間の中に忘れ去られたような昔の邸宅の跡や、湖水に浸かる木々の葉など、いろいろな物を見ながら、感慨にふけることもできます。

また然別湖は透明度がとても高いので、頭上の森や遠くの山、あるいは水面や水中観察などを楽しむために、時にはパドルを漕ぐ手を休め風に吹かれるままに楽しめる事が、たくさんあるのです。

目と耳と心を澄ますと、鳥や魚や蝶がたくさん観察できる

豊かな湖水には無数の小さな生命活動が見られます。そしてそれらを狙ってライズしてくるマスたちが私たちをハッとさせます!レインボー、アメマス、それともまさかこの湖にしか生息していないミヤベイワナでしょうか?

その魚たちを狙う鳥もたくさんいます。大きなアオサギたちです。さらにはセキレイなど小型の野鳥の姿や鳴き声も多数確認できました。

蝶もたくさん飛んでおり、カヤックの上でくつろいでいます。

湖の上からしか観察することができない独特な生態系を、湖水や風や森などの自然と共にゆっくり楽しむ事ができました。

ぜひ然別湖でカヤックを体験してみることを、おすすめします

然別湖の魅力は尽きない

然別湖の魅力は、時期によって全く異なります。写真は2018年2月に訪問した氷上のイグルーです。厳寒期の然別湖も面白いですよ!

本当に色々なアクティビティができる場所で、ATWS2023のガイドの私にとっても刺激と学びを深める素晴らしい時間でした。

もしこれからカヤックやアウトドア活動をはじめてみたいという方は、然別湖のネイチャーセンターに相談してみることをおすすめします!
スタッフさんが然別湖の自然のように、親切に穏やかにレクチャーしてくれます。

ポストコロナではよりナチュラルで、喧騒を避けるツアーが大切になっていくでしょう。この機会に、一緒にアウトドアでの活動を始めてみませんか?

然別湖ネイチャーセンター
住所:河東郡鹿追町北瓜幕無番地
電話:0156-69-8181
公式サイト:https://www.nature-center.jp/
公式Instagram :https://instagram.com/lake804m

(上記の情報は記事作成時点でのものです。最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください)

大山幸彦

全国通訳案内士&ホルン奏者

小樽や空知の日本遺産ガイドや自転車ガイドをしている食いしん坊(北海道フードマイスター)であり、特にコーヒー、ワイン、チーズが大好き!北海道内・東京…あちこちで出会った美味しいものやイベントをご紹介します。 またホルン奏者として、野外イベントで BGMを担当旅のお供にパペットを連れて歩いているのは内緒です。

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