「小麦価格」高騰…ハンバーガーもサンドイッチも値上げ札幌のラーメン・パン屋さんは

小麦を使った身近なものが続々と値上げされています。
ハンバーガーにサンドイッチ。そして、ラーメンにまで及ぶかもしれません。ロシアによるウクライナ侵攻で日本にも影響が及びそうです。現状を取材しました。

私たちに身近なマクドナルドにも値上げの波が…。
日本マクドナルドは、3月14日から一部商品を値上げすると発表しました。ハンバーガー、てりやきマックバーガー、マックシェイクSサイズなどが対象です。

札幌市民からは「週1回ぐらい食べていた。残念です」「10円20円はちょっと大きいかもしれない。行きやすかったのでショックですね」という声が。

またセブン－イレブンも3月初めから、主力商品である「ミックスサンド」を「ベーシックミックスサンド」としてリニューアルし、値上げに踏み切りました。

値上げの理由として、いずれも小麦などの原材料費の高騰をあげています。

小麦はさらなる値上がりも懸念されています。

ニッセイ基礎研究所上席エコノミストの上野剛志さんは「ロシアは世界最大の小麦の輸出国です。ウクライナも小麦の（世界）有数の輸出国。輸出が滞ればパンの価格が上がったり、麺類の価格が上がったり。我々の生活にもかなり影響が出てくる可能性がある」と話します。

ロシアによるウクライナ侵攻で、アメリカの市場ではすでに価格が上昇していて、今後日本への影響も避けられないということ。

札幌市中央区の中華料理店です。特注の皮を使った餃子やピリ辛のラーメンが自慢で、昼時にはサラリーマンでにぎわう人気店ですが、小麦の値上がりを心配されていました。

一条まるふじの経田道昭店長によると「小麦だけじゃなく、次は何が値上げになるのか…。客数も減っているのに、値上がりは相当しんどい。お客さんが来てくれるかが不安。値上げとかそれどころじゃない」とのこと。

2年にわたり続くコロナ禍で、ただでさえ客足が遠のく中での値上げはダブルパンチですよね…。

本場ドイツの伝統の製法を守りながら、道産の食材を使い新しいパンづくりをしている人気パン店では、原材料費の高騰で値上げに踏み切りました。原材料の油やバター、チーズなど原材料全てが値上がりしたため、昨年、一律で10円ずつ値上げ。

商品は、すべて北海道産の小麦を使っていますが、外国産の小麦の価格に連動しているといいます。仕入れ値にロシアの侵攻による影響はまだないと言いますが、不安は尽きないようです。

ブルクベーカリー山崎弘之副社長は「今後も価格に反映すると、客がおいしいパンを食べられなくなるので、それだけは避けたい」と話します。

一方、原油価格も高騰を続けていて、3月2日に発表された北海道内のレギュラーガソリンの平均価格は、1リットル当たり172.4円。172円を超えるのは、13年5か月ぶりで、さらなる値上がりも懸念されます。

先が見えないウクライナ情勢とともに、私たちの生活も不透明感が増しています。

＊みんテレ3月7日OAのものです