2022.7.2

おでかけ

シアターキノ30周年『若き日の映画本』が発売…記念企画「キノファン・映画好き必見」

市民出資によって生まれたNPO型の映画館シアターキノ。ファンや支援者に支えられ今年の7月4日で30周年を迎えます。
 
「多様性」を重視し、「大手配給映画会社から埋もれてしまう作品を少しずつでも多く紹介したい」という思いを大切にしながら、海外の秀作映画や日本の若手監督の作品、ドキュメンタリーなどを30年間上映してきました。
 
7月1日にはシアターキノ30周年記念出版「若き日の映画本」が発売され、キノの原点ともいえる映画の上映や講演会など、第1弾、第2弾と記念企画が続きます。
今回はオーナーの中島洋さんに、30周年企画についてお話をうかがいました。

シアターキノ、出発から現在

1992年、座席29席の「日本一小さい映画館」としてスタートしたシアターキノ。南3西6長栄ビル2Fにオープンしました。

シアターキノの前身である映像ギャラリー「イメージ ガレリオ」は8ミリ、16ミリの自主映画も上映していましたが、シアターキノとして出発してからは一般映画と同様に35ミリを上映。

はじめのころは実績がないので配給会社に相手にされないこともあったそうですが、信頼関係を積み重ね、2年目くらいから声をかけてもらえるようになったそうです。
その後、狸小路6丁目(南3西6) 南3条グランドビル2Fに移転し、リニューアルオープン。

座席も63席と100席の2スクリ-ンに増え、館内の壁には調湿性に優れた北海道産の珪藻土が使われています。

シアターキノ30周年記念出版 「若き日の映画本」


画像出典:シアターキノ

30周年記念出版「若き日の映画本」のはじまりは、“これからの若い人たちに観てほしい1本の映画”のエッセイを書いてもらう企画からでした。

シアターキノに来訪された映画監督や役者さん、プロデューサーなど、今まで交流のあった方々にお願いをして、最終的には41名の方に執筆してもらいました。
 
「一言でいうと、シアターキノの30年の成果がここにすべて現れているといっても過言ではない」と話す中島さん。

「もちろんそれは若い人に向けて、という形で書いていただいたんですけど、それぞれ執筆いただいた方々の人生の1本でもあったという可能性も高いということですよね。読み応えが十分にあるものになったので、僕らとしては非常にいい企画になったなと。ちょっと思っています」。
そんなお話を聞いてしまうと早く読みたくてたまりません。執筆されている方々のお名前を見ているだけでも興味津々です。

しかも! 「若き日の映画本」は道内の主要書店、Amazonでも購入できますが、「キノでお買い求めいただくと、このポスターが付きます。付録ですね」と、さらりとおっしゃるではありませんか(キノ以外での購入はポスターはつきません)。
 
「本は全部でトータル2500部刷っていますから、すぐになくなることはないのでぜひキノに来てください。ふふふ」と笑っていらっしゃいましたが・・・

私は本もポスターも欲しくて鼻息が荒くなりました。キノファンのみなさん、映画好きの方、これはおススメですよー!

画像出典:シアターキノ

「若き日の映画本」出版記念トーク第1弾


画像出典:シアターキノ

7月2日から8日まで、台湾の映画監督ホウ・シャオシェンの初期作品集が上映されます。
 
「僕らはシアターキノを作る前からホウ・シャオシェンさんが大好きで、自分の中で一番刺激を受けた初期の『童年往事』という映画はキノの原点になるような、映画人生が始まったといっても過言ではない作品なんです」と中島さん。
 
ホウ・シャオシェン監督は普段はものすごく優しく、知的で素敵な方なのだそう。夕張でのロケの合間にキノに何度か来てくださったこともあるとか。
「しかし、映画となると鬼のように厳しい人なんですよ」と笑う中島さん。

映画好きなら”刺激を受けた映画”の1本・・・いや2本3本と心に秘めているものです。キノの原点となるような映画、ホウ・シャオシェン監督、これは気になります。

「若き日の映画本」出版記念トーク第2弾

7月4日は批評家の宇野常寛さんをお招きし、講演会が開かれます。

濱口竜介監督作品「ドライブ・マイ・カー」を中心に映画や社会をどう見るのか、宇野さんの新しい視点で語っていただく企画です。
 
「宇野さんはモノノメという雑誌を2号まで出していて、その2号目で、ドライブ・マイ・カーの濱口監督と、その同級生の方と3人で鼎談をしているんですけど、これはドライブを徹底して深堀している鼎談で、14ページにもおよぶ。

今までもドライブを評価していろんな人たちが素晴らしい評論を書いているんですけど、これが一番すごいです。濱口監督がそれに見事に応えて、他であまり語っていなことも語っている。やっぱり聞き手がすごい、宇野さんがすごいから」
 
中島さんがどれだけ宇野さんを評価し、講演会にお呼びした理由がわかりますね。宇野さんがどんな視点で映画を観ているのか、なにを語るのか興味がわいてきます。

シアターキノの原点と、これからを見据えた企画はキノファンのみならず、映画ファンとしても意味のあるものとなっています。

30周年、おめでとうございます!

画像出典:シアターキノ

シアターキノ
住所:札幌市中央区南3条西6丁目南3条グランドビル2F
営業時間:上映作品による
定休日:12月31日、1月1日
駐車場:なし
電話番号:011-231-9355 
公式HP:https://www.theaterkino.net/
Instagram:@theaterkino
 
(上記の情報は記事作成時点でのものです。最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください)

シアターキノ、出発から現在

1992年、座席29席の「日本一小さい映画館」としてスタートしたシアターキノ。南3西6長栄ビル2Fにオープンしました。

シアターキノの前身である映像ギャラリー「イメージ ガレリオ」は8ミリ、16ミリの自主映画も上映していましたが、シアターキノとして出発してからは一般映画と同様に35ミリを上映。

はじめのころは実績がないので配給会社に相手にされないこともあったそうですが、信頼関係を積み重ね、2年目くらいから声をかけてもらえるようになったそうです。
その後、狸小路6丁目(南3西6) 南3条グランドビル2Fに移転し、リニューアルオープン。

座席も63席と100席の2スクリ-ンに増え、館内の壁には調湿性に優れた北海道産の珪藻土が使われています。

シアターキノ30周年記念出版 「若き日の映画本」


画像出典:シアターキノ

30周年記念出版「若き日の映画本」のはじまりは、“これからの若い人たちに観てほしい1本の映画”のエッセイを書いてもらう企画からでした。

シアターキノに来訪された映画監督や役者さん、プロデューサーなど、今まで交流のあった方々にお願いをして、最終的には41名の方に執筆してもらいました。
 
「一言でいうと、シアターキノの30年の成果がここにすべて現れているといっても過言ではない」と話す中島さん。

「もちろんそれは若い人に向けて、という形で書いていただいたんですけど、それぞれ執筆いただいた方々の人生の1本でもあったという可能性も高いということですよね。読み応えが十分にあるものになったので、僕らとしては非常にいい企画になったなと。ちょっと思っています」。

画像出典:シアターキノ

そんなお話を聞いてしまうと早く読みたくてたまりません。執筆されている方々のお名前を見ているだけでも興味津々です。

しかも! 「若き日の映画本」は道内の主要書店、Amazonでも購入できますが、「キノでお買い求めいただくと、このポスターが付きます。付録ですね」と、さらりとおっしゃるではありませんか(キノ以外での購入はポスターはつきません)。
 
「本は全部でトータル2500部刷っていますから、すぐになくなることはないのでぜひキノに来てください。ふふふ」と笑っていらっしゃいましたが・・・

私は本もポスターも欲しくて鼻息が荒くなりました。キノファンのみなさん、映画好きの方、これはおススメですよー!

「若き日の映画本」出版記念トーク第1弾


画像出典:シアターキノ

7月2日から8日まで、台湾の映画監督ホウ・シャオシェンの初期作品集が上映されます。
 
「僕らはシアターキノを作る前からホウ・シャオシェンさんが大好きで、自分の中で一番刺激を受けた初期の『童年往事』という映画はキノの原点になるような、映画人生が始まったといっても過言ではない作品なんです」と中島さん。
 
ホウ・シャオシェン監督は普段はものすごく優しく、知的で素敵な方なのだそう。夕張でのロケの合間にキノに何度か来てくださったこともあるとか。
「しかし、映画となると鬼のように厳しい人なんですよ」と笑う中島さん。

映画好きなら”刺激を受けた映画”の1本・・・いや2本3本と心に秘めているものです。キノの原点となるような映画、ホウ・シャオシェン監督、これは気になります。

「若き日の映画本」出版記念トーク第2弾


画像出典:シアターキノ

7月4日は批評家の宇野常寛さんをお招きし、講演会が開かれます。

濱口竜介監督作品「ドライブ・マイ・カー」を中心に映画や社会をどう見るのか、宇野さんの新しい視点で語っていただく企画です。
 
「宇野さんはモノノメという雑誌を2号まで出していて、その2号目で、ドライブ・マイ・カーの濱口監督と、その同級生の方と3人で鼎談をしているんですけど、これはドライブを徹底して深堀している鼎談で、14ページにもおよぶ。

今までもドライブを評価していろんな人たちが素晴らしい評論を書いているんですけど、これが一番すごいです。濱口監督がそれに見事に応えて、他であまり語っていなことも語っている。やっぱり聞き手がすごい、宇野さんがすごいから」
 
中島さんがどれだけ宇野さんを評価し、講演会にお呼びした理由がわかりますね。宇野さんがどんな視点で映画を観ているのか、なにを語るのか興味がわいてきます。

シアターキノの原点と、これからを見据えた企画はキノファンのみならず、映画ファンとしても意味のあるものとなっています。

30周年、おめでとうございます!
シアターキノ
住所:札幌市中央区南3条西6丁目南3条グランドビル2F
営業時間:上映作品による
定休日:12月31日、1月1日
駐車場:なし
電話番号:011-231-9355 
公式HP:https://www.theaterkino.net/
Instagram:@theaterkino
 
(上記の情報は記事作成時点でのものです。最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください)

若森あんり

ライター・イラストレータ

輸入雑貨や化粧品。それに服飾にグルメ…幅広く取材し、記事を発信していきます。恵庭千歳のカフェなどはもちろん、SASARUでは数少ないアート記事も挑戦していきます。食べるだけじゃない、店内のインテリアなどもじっくり取材していますで皆さんの心にSASARUと嬉しいです。

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