2020.4.17

ライフスタイル

【北海道発ヒーローな女たち 】 SNSの拡散が止まらない!1日100枚のマスクを作るヒーロー!


新型コロナウィルスの感染拡大が増すなか、
北海道の初夏の風物詩YOSAKOIソーラン祭りが中止になると報じられたのは4月はじめのこと。
踊りを披露する場所を失った踊り子が落胆すると同時に、小さな悲鳴を上げた人がいた。

札幌東区で衣料品などの縫製業を営む『エイトプロダクツ』代表の芳賀ちえさん46歳。20年以上前から、この時期はYOSAKOIソーラン祭りの衣装を作ってきた。

「今年は祭りどころじゃないかもしれない」と思いながらも、
YOSAKOIソーラン祭りに出場する2つのチームから依頼を受け、120人の踊り子の衣装を作る準備をしていたのだ。

なんてったって「札幌の初夏の風物詩」と謳われるYOSAKOIソーラン祭り。
澄み切った空の下、意気揚々と力をみなぎらせて舞う学生たちの姿を想いながら、すでにデザインも決まっていた。

大量に仕入れた生地を裁断し、半分ほど縫い上げた4月はじめ、祭りの中止が伝えられた。
チームからは、わずかな「生地購入の手付け金」を受け取っていたものの、120人分の衣装が無駄になるというのだ。

衣装作りがキャンセルになりマスク作り! 小さな作業部屋から発信!

「マスクは充分に足りています」
「並ばなくてもすぐに手に入る」
テレビで政府関係者がそう話していたことで、マスクが足りなくなるという危機感は持たなかったという芳賀さん。
しかし、マスクは手に入らないまま、世の中は、マスクの着用を義務付ける風潮に。
そして、マスクを作りたくても、それにふさわしい布ガーゼもゴムも手に入らない。

目の前に、積み上がる『YOSAKOIソーラン祭りの衣装になるはずだった布の束』を見て「よし、これだ!」と立ち上がった。
家にある生地を全て集めた。
天竺綿とガーゼを3枚に重ね、雅やかな和の衣装でマスクが仕上がった。マスク用の細いゴムは今や貴重品だ。とうてい手に入らないので、なんとか細いゴムを用意した。

合言葉は、飛沫感染しないもの。子どもが長い時間つけられるもの。耳が痛くならないもの。鼻と口を覆うもの。試作を重ねて何パターンが仕上がった。
 

作って4日目!友だちにSNSで伝えたところ拡散が止まらない!

マスクを縫い続けて4日目。SNSを使って友人に告知しはじめたところ、思いがけない反響。芳賀さんが作るマスクの写真は次々と拡散された。

友だちからの問い合わせが相次ぐ。拡散が拡散を呼んでいるのだ。
「ちえ〜!マスク欲しい!」「少しはお金払わせて」「子どものサイズある?」「家族の分も欲しい!」

次々と、メールやメッセンジャー、ラインが飛び込んだ。
こんな生地でも、マスクとして活躍するんだ、と胸が熱くなったという。

2人の保育園児のお母さんでもある芳賀さんは、「不織布の使い捨てマスクは、仕事で必要な人に行き渡ると良い。子どもたちには、その小さな顔のサイズにあったマスクが一番!美容にうるさい友人からのリクエストでマスクインナーも作ったんですよ。まだまだニーズに合わせて進化させなきゃね」と笑う。

今は、1日およそ100枚を手作りしている。
 

YOSAKOIの踊り子たちも大喜び!縁起物がマスクに蘇った!

かつて芳賀さんが作ったYOSAKOIの衣装を着て踊った踊り子達からも反響が届く。
「私たちが着た衣装!この柄は縁起ものです!コロナに勝つ」

酪農学園大学のヨサコイソーランチーム「祭」で4年前に代表を務めた三澤将太朗さんはLINEのタイムラインで、衣装で使った布の残りがマスクになったことを知り、喜びと驚きでいっぱいに。「自分の殻を破って前に進むというテーマで着た衣装がマスクに変貌。今のこの憂鬱な時期をポジティブに捉えて乗り越えたい」と話す。

どこで手に入るの?私も買える? 東京の保育園からの問い合わせも!遠くはドイツからの問い合わせも!

芳賀さんを取材したこの日は、札幌のカフェの経営者から、店内でマスクを販売したいと相談があり、マスク制作作業の合間に打ち合わせもあったという。

前日には東京の保育園から大量に注文したいという依頼があったのだそう。そして遠くドイツのオーガニックを扱う店舗からも、マスク注文の問い合わせがあったという。

売り上げは計算せずに、友だちにSNS発信をしたのをきっかけに
朝から夜中までマスクを作って1週間。小さな作業場には注文が寄せられ、ヒーローママは今日もミシンを動かしている。

「コロナウィルスで世の中が大きく変わった。子どもを育てなくちゃいけないし、罹っちゃいけない、うつしちゃいけない。そして誰を信じて良いかわからない。だから目の前にある大量の布でマスクを作り続けますよ。」
 

■芳賀さんにマスクを注文する方法はこちら
芳賀ちえさんFacebook

■札幌市内で販売予定のカフェはこちら

【ナポリピザTrePia】
住所:札幌市東区東苗穂9条3丁目2−2
電話番号:070-5614-7867
http://www.trippa.jp/1.html

【マックスドナ】
住所:中央区宮の森1条1丁目1-12
電話番号:011-613-8032
Facebook
※オーガニックコトンのマスクのみ取り扱い

上記の情報は掲載日のものです。変更がある場合もありますのでご注意ください。
「今年は祭りどころじゃないかもしれない」と思いながらも、
YOSAKOIソーラン祭りに出場する2つのチームから依頼を受け、120人の踊り子の衣装を作る準備をしていたのだ。

なんてったって「札幌の初夏の風物詩」と謳われるYOSAKOIソーラン祭り。
澄み切った空の下、意気揚々と力をみなぎらせて舞う学生たちの姿を想いながら、すでにデザインも決まっていた。

大量に仕入れた生地を裁断し、半分ほど縫い上げた4月はじめ、祭りの中止が伝えられた。
チームからは、わずかな「生地購入の手付け金」を受け取っていたものの、120人分の衣装が無駄になるというのだ。

衣装作りがキャンセルになりマスク作り! 小さな作業部屋から発信!

「マスクは充分に足りています」
「並ばなくてもすぐに手に入る」
テレビで政府関係者がそう話していたことで、マスクが足りなくなるという危機感は持たなかったという芳賀さん。
しかし、マスクは手に入らないまま、世の中は、マスクの着用を義務付ける風潮に。
そして、マスクを作りたくても、それにふさわしい布ガーゼもゴムも手に入らない。

目の前に、積み上がる『YOSAKOIソーラン祭りの衣装になるはずだった布の束』を見て「よし、これだ!」と立ち上がった。
家にある生地を全て集めた。
天竺綿とガーゼを3枚に重ね、雅やかな和の衣装でマスクが仕上がった。マスク用の細いゴムは今や貴重品だ。とうてい手に入らないので、なんとか細いゴムを用意した。

合言葉は、飛沫感染しないもの。子どもが長い時間つけられるもの。耳が痛くならないもの。鼻と口を覆うもの。試作を重ねて何パターンが仕上がった。
 

作って4日目!友だちにSNSで伝えたところ拡散が止まらない!

マスクを縫い続けて4日目。SNSを使って友人に告知しはじめたところ、思いがけない反響。芳賀さんが作るマスクの写真は次々と拡散された。

友だちからの問い合わせが相次ぐ。拡散が拡散を呼んでいるのだ。
「ちえ〜!マスク欲しい!」「少しはお金払わせて」「子どものサイズある?」「家族の分も欲しい!」

次々と、メールやメッセンジャー、ラインが飛び込んだ。
こんな生地でも、マスクとして活躍するんだ、と胸が熱くなったという。

2人の保育園児のお母さんでもある芳賀さんは、「不織布の使い捨てマスクは、仕事で必要な人に行き渡ると良い。子どもたちには、その小さな顔のサイズにあったマスクが一番!美容にうるさい友人からのリクエストでマスクインナーも作ったんですよ。まだまだニーズに合わせて進化させなきゃね」と笑う。

今は、1日およそ100枚を手作りしている。
 

YOSAKOIの踊り子たちも大喜び!縁起物がマスクに蘇った!

かつて芳賀さんが作ったYOSAKOIの衣装を着て踊った踊り子達からも反響が届く。
「私たちが着た衣装!この柄は縁起ものです!コロナに勝つ」

酪農学園大学のヨサコイソーランチーム「祭」で4年前に代表を務めた三澤将太朗さんはLINEのタイムラインで、衣装で使った布の残りがマスクになったことを知り、喜びと驚きでいっぱいに。「自分の殻を破って前に進むというテーマで着た衣装がマスクに変貌。今のこの憂鬱な時期をポジティブに捉えて乗り越えたい」と話す。

どこで手に入るの?私も買える? 東京の保育園からの問い合わせも!遠くはドイツからの問い合わせも!

芳賀さんを取材したこの日は、札幌のカフェの経営者から、店内でマスクを販売したいと相談があり、マスク制作作業の合間に打ち合わせもあったという。

前日には東京の保育園から大量に注文したいという依頼があったのだそう。そして遠くドイツのオーガニックを扱う店舗からも、マスク注文の問い合わせがあったという。

売り上げは計算せずに、友だちにSNS発信をしたのをきっかけに
朝から夜中までマスクを作って1週間。小さな作業場には注文が寄せられ、ヒーローママは今日もミシンを動かしている。

「コロナウィルスで世の中が大きく変わった。子どもを育てなくちゃいけないし、罹っちゃいけない、うつしちゃいけない。そして誰を信じて良いかわからない。だから目の前にある大量の布でマスクを作り続けますよ。」
 

■芳賀さんにマスクを注文する方法はこちら
芳賀ちえさんFacebook

■札幌市内で販売予定のカフェはこちら

【ナポリピザTrePia】
住所:札幌市東区東苗穂9条3丁目2−2
電話番号:070-5614-7867
http://www.trippa.jp/1.html

【マックスドナ】
住所:中央区宮の森1条1丁目1-12
電話番号:011-613-8032
Facebook
※オーガニックコトンのマスクのみ取り扱い

上記の情報は掲載日のものです。変更がある場合もありますのでご注意ください。

山口英里子

SASARU編集長

札幌生まれ札幌育ち。学生時代からリポーターなどテレビ制作に携わる。大学卒業後北海道文化放送に入社し報道記者として北海道の事件事故を取材。入社3年目で夕方帯のニュースキャスターに就き取材を続けながら夕方帯の生放送「スーパーニュース」のスタジオキャスターを務める。 退社後は、メディアリテラシーの講演活動や子ども向けアナウンス教室、雑誌の読者モデルやフリーアナウンサーとして幅広く活動。子ども2人の母親でもある。

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