2025.6.8

おでかけ / 札幌

風景写真家が教える北海道の“知られざる絶景”取材スタッフも心奪われる「奇跡の一瞬」

 絵本のような幻想的な1枚に、まるで洗練された絵画のような心を奪われる美しい写真を撮影する風景写真家の鎌田光彦さん。鎌田さんに密着し、知られざる北海道の絶景を教えてもらいました。

 札幌市の職員として働きながら風景写真家としても活躍してきた鎌田さん。1枚の写真を撮るために何度も現場に足を運び、奇跡の瞬間を狙ってきました。

 実は鎌田さん、この春、35年間勤めた札幌市の職員を早期退職。

 「自分の本当に表現したいものを1枚でも多く撮りたい」と、これからはプロの風景写真家として、今まで以上に絶景を追い求めます。
 今年初めて撮影に密着したのは3月。陸別町へ向かいました。

 深夜3時。車を走らせながら話を聞くと「今日は可能性が非常に高いんじゃないか」という鎌田さん。

 冬の絶景を狙うのは、この日が今シーズンのラストチャンス。札幌から5時間、日本一寒い町陸別町には、今年だけで9回も訪れています。
 鎌田さんは、冬の道東では過去にも多くの美しい絶景を撮影してきました。
狙う
 今回狙うのは、冬の自然現象・ダイヤモンドダスト。

 条件は気温-15度以下で、湿度も高く、さらに太陽光が強いこと。
 温度と湿度そして対応条件を満たしたこの日、果たして冬の絶景は撮影できるのか。期待が高まります。

 空気中に浮遊するダイヤモンドダストが太陽の光を反射して光の柱のように見える現象サンピラーです。
 「今シーズンで最高です」と興奮気味に話す鎌田さんが捉えた、冬の奇跡の1枚がこちら。

 タイトルは「樹氷に降り注ぐサンピラー」です。
 さらにこの日、周辺では美しいダイヤモンドダストも出現していました。

 「今シーズン9回目ですけど、一番ですね。最初のサンピラーから始まって7色のダイヤモンドダストまでバッチリ」と鎌田さん。

 納得のいく1枚を撮影できたようです。
 冬の撮影も終わり、5月。

 2度目の密着は、これから撮影シーズンに入る初夏の絶景です。

 行先は室蘭です。
 札幌から車で2時間の室蘭市。

 地球岬をはじめ、最近では工場夜景など気軽に楽しめる絶景がたくさんあります。
 鎌田さんは何やら山の中に向かいます。

 ロープが張られた山道を海岸に向かい、ゆっくりと下っていきます。海岸に降りたら、あとは海岸線を歩くこと30分。撮影スポットに到着です。
 室蘭の隠れた絶景スポット「蓬莱門」です。

 マグマが冷えた柱状節理の岩が波により浸食。大きな門の形をした奇岩です。

 ここには、引き潮のときにしか来ることはできません。
 「少し流れの速いようなところを下から蓬莱門が入るような感じで撮る」のがポイントなのだそう。

 蓬莱門で撮影した奇跡の1枚がこちら。

 「(蓬莱門の)形が素晴らしい。そこに波とか綺麗に折り重なった岩があって被写体としては最高」と話します。
 さらに夜になると、蓬莱門は違う顔を見せます。

 鎌田さんは「自然が相手だとその日その日で条件が全く違ったりするので、何回も通って自分のイメージしたものを撮りたい」と話してくれました。
 室蘭から札幌へ帰る途中、鎌田さんお気に入りのポイントを教えてくれました。

 新千歳空港から車で5分ぐらいのところ。釣り人にはよく知られた千歳市内の林の中を流れる川「ママチ川」です。

 「光芒の綺麗な場所」なのだそう。鎌田さんがこれから夏の撮影で大切にしているのが自然の光です。
 ママチ川の奇跡の1枚がこちら。

 「車を走らせているときにこの一部が見えて、すごく光り輝いてみえた。ここはと思って、慌てて降りて行ったら、光芒が綺麗に差し込んで、何とも幻想的な雰囲気が出ていた」とのこと。
 風景写真家・鎌田光彦が教える知られざる北海道の絶景。

 続いて向かったのは、札幌から車で2時間半の旭川の「就実の丘」。

 広大な丘陵地帯に、奥に十勝連峰が綺麗に連なっていい景色だなと思ったんですって。
 地元では絶景スポットとしても知られている、就実の丘。

 今回は撮影現場に着くと、写真仲間が合流しました。
 「10年ぐらい一緒に撮影しています」というのは、風景写真家の西川文彬さん。鎌田さんを「師匠」と呼んでいます。

 10年前に鎌田さんの撮影に同行してから風景写真の世界にはまりました。今では期待の若手風景写真家です。
 この日は久しぶりに師弟そろっての撮影ということで、鎌田さんも撮影に気合が入ります。
 
 そんな就実の丘で撮影した奇跡の1枚が…。
  「よく狙うのは早朝と夕方の日が沈む少し前のタイミング。どこを見渡してもすごく広大でいい景色が広がっていて、きょうは気温も暖かくて本当に気持ちいい」と鎌田さん。

 さらにこの日は、美しい風景の中にうれしいお客さんが。
 鎌田さんの前に現れたのは、エゾシカの群れ。

 ギリギリまで近づき撮影。逃げるエゾシカ…。

 鎌田さんが撮影した奇跡の1枚です。

 美しい青と白の山並みに緑の大地、そして躍動的なエゾシカ。
 西川さんと鎌田さんの写真を並べてみました。

 「私と違う画角で撮ってたりするので、こういうふうに撮ってんだと思うことはよくあります。勉強になります」と西川さん。
 夕日が沈む頃。撮影も終了かと思ったら、鎌田さんが車を停めカメラを構えました。

 一見よく見かけるような田園風景が、奇跡の1枚に。

 トラクターのを耕した跡が美しい模様のアートに生まれ変わります。
 今後はプロの風景写真家になる鎌田さん。

 「(今までは)年間70日くらい撮影に出ていたんですが、作品になるはせいぜい年間3枚か4枚。元気なうちに(写真を)たくさん撮りたい。講演会とか(写真関係の)仕事がなければ、全部撮影に全振りしようかなと思ってます」と意気込みを語ってくれました。

 残された人生を、絶景写真にかける、奇跡の瞬間を追い求める写真家・鎌田光彦さん。今後の活躍も楽しみです。
鎌田光彦写真展 ART LANDSCAPE
6月24日(火)~30日(月)
札幌三越9階 三越ギャラリー

写真をそのまま額に入れて展示するだけではなく、光を使って写真を展示する新たな挑戦もするそうです。

みんテレ5月22日OAのものです。
(上記の情報は記事作成時点でのものです。
最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください)
 札幌市の職員として働きながら風景写真家としても活躍してきた鎌田さん。1枚の写真を撮るために何度も現場に足を運び、奇跡の瞬間を狙ってきました。

 実は鎌田さん、この春、35年間勤めた札幌市の職員を早期退職。

 「自分の本当に表現したいものを1枚でも多く撮りたい」と、これからはプロの風景写真家として、今まで以上に絶景を追い求めます。
 今年初めて撮影に密着したのは3月。陸別町へ向かいました。

 深夜3時。車を走らせながら話を聞くと「今日は可能性が非常に高いんじゃないか」という鎌田さん。

 冬の絶景を狙うのは、この日が今シーズンのラストチャンス。札幌から5時間、日本一寒い町陸別町には、今年だけで9回も訪れています。
 鎌田さんは、冬の道東では過去にも多くの美しい絶景を撮影してきました。
狙う
 今回狙うのは、冬の自然現象・ダイヤモンドダスト。

 条件は気温-15度以下で、湿度も高く、さらに太陽光が強いこと。
 温度と湿度そして対応条件を満たしたこの日、果たして冬の絶景は撮影できるのか。期待が高まります。

 空気中に浮遊するダイヤモンドダストが太陽の光を反射して光の柱のように見える現象サンピラーです。
 「今シーズンで最高です」と興奮気味に話す鎌田さんが捉えた、冬の奇跡の1枚がこちら。

 タイトルは「樹氷に降り注ぐサンピラー」です。
 さらにこの日、周辺では美しいダイヤモンドダストも出現していました。

 「今シーズン9回目ですけど、一番ですね。最初のサンピラーから始まって7色のダイヤモンドダストまでバッチリ」と鎌田さん。

 納得のいく1枚を撮影できたようです。
 冬の撮影も終わり、5月。

 2度目の密着は、これから撮影シーズンに入る初夏の絶景です。

 行先は室蘭です。
 札幌から車で2時間の室蘭市。

 地球岬をはじめ、最近では工場夜景など気軽に楽しめる絶景がたくさんあります。
 鎌田さんは何やら山の中に向かいます。

 ロープが張られた山道を海岸に向かい、ゆっくりと下っていきます。海岸に降りたら、あとは海岸線を歩くこと30分。撮影スポットに到着です。
 室蘭の隠れた絶景スポット「蓬莱門」です。

 マグマが冷えた柱状節理の岩が波により浸食。大きな門の形をした奇岩です。

 ここには、引き潮のときにしか来ることはできません。
 「少し流れの速いようなところを下から蓬莱門が入るような感じで撮る」のがポイントなのだそう。

 蓬莱門で撮影した奇跡の1枚がこちら。

 「(蓬莱門の)形が素晴らしい。そこに波とか綺麗に折り重なった岩があって被写体としては最高」と話します。
 さらに夜になると、蓬莱門は違う顔を見せます。

 鎌田さんは「自然が相手だとその日その日で条件が全く違ったりするので、何回も通って自分のイメージしたものを撮りたい」と話してくれました。
 室蘭から札幌へ帰る途中、鎌田さんお気に入りのポイントを教えてくれました。

 新千歳空港から車で5分ぐらいのところ。釣り人にはよく知られた千歳市内の林の中を流れる川「ママチ川」です。

 「光芒の綺麗な場所」なのだそう。鎌田さんがこれから夏の撮影で大切にしているのが自然の光です。
 ママチ川の奇跡の1枚がこちら。

 「車を走らせているときにこの一部が見えて、すごく光り輝いてみえた。ここはと思って、慌てて降りて行ったら、光芒が綺麗に差し込んで、何とも幻想的な雰囲気が出ていた」とのこと。
 風景写真家・鎌田光彦が教える知られざる北海道の絶景。

 続いて向かったのは、札幌から車で2時間半の旭川の「就実の丘」。

 広大な丘陵地帯に、奥に十勝連峰が綺麗に連なっていい景色だなと思ったんですって。
 地元では絶景スポットとしても知られている、就実の丘。

 今回は撮影現場に着くと、写真仲間が合流しました。
 「10年ぐらい一緒に撮影しています」というのは、風景写真家の西川文彬さん。鎌田さんを「師匠」と呼んでいます。

 10年前に鎌田さんの撮影に同行してから風景写真の世界にはまりました。今では期待の若手風景写真家です。
 この日は久しぶりに師弟そろっての撮影ということで、鎌田さんも撮影に気合が入ります。
 
 そんな就実の丘で撮影した奇跡の1枚が…。
  「よく狙うのは早朝と夕方の日が沈む少し前のタイミング。どこを見渡してもすごく広大でいい景色が広がっていて、きょうは気温も暖かくて本当に気持ちいい」と鎌田さん。

 さらにこの日は、美しい風景の中にうれしいお客さんが。
 鎌田さんの前に現れたのは、エゾシカの群れ。

 ギリギリまで近づき撮影。逃げるエゾシカ…。

 鎌田さんが撮影した奇跡の1枚です。

 美しい青と白の山並みに緑の大地、そして躍動的なエゾシカ。
 西川さんと鎌田さんの写真を並べてみました。

 「私と違う画角で撮ってたりするので、こういうふうに撮ってんだと思うことはよくあります。勉強になります」と西川さん。
 夕日が沈む頃。撮影も終了かと思ったら、鎌田さんが車を停めカメラを構えました。

 一見よく見かけるような田園風景が、奇跡の1枚に。

 トラクターのを耕した跡が美しい模様のアートに生まれ変わります。
 今後はプロの風景写真家になる鎌田さん。

 「(今までは)年間70日くらい撮影に出ていたんですが、作品になるはせいぜい年間3枚か4枚。元気なうちに(写真を)たくさん撮りたい。講演会とか(写真関係の)仕事がなければ、全部撮影に全振りしようかなと思ってます」と意気込みを語ってくれました。

 残された人生を、絶景写真にかける、奇跡の瞬間を追い求める写真家・鎌田光彦さん。今後の活躍も楽しみです。
鎌田光彦写真展 ART LANDSCAPE
6月24日(火)~30日(月)
札幌三越9階 三越ギャラリー

写真をそのまま額に入れて展示するだけではなく、光を使って写真を展示する新たな挑戦もするそうです。

みんテレ5月22日OAのものです。
(上記の情報は記事作成時点でのものです。
最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください)

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