2022.9.30

おでかけ

こんな機会は二度とないかも?普段見られない秘仏が札幌に!「国宝・法隆寺展」

すっかり涼しくなり、ちらほらと紅葉も見られるようになってきた北海道。お出かけしやすいこの時期に、芸術の秋を味わいませんか?

9月3日(土)より開催中の『国宝・法隆寺展』は、普段見られないような素晴らしい宝物が北海道立近代美術館に集められ、かつてないほど豪華な内容。
海を越え、わざわざ県をまたいで見に来る方もいるほど、貴重な機会なんです。

きっとあなたも知っているはず!「超」有名な作品が集結

『国宝・法隆寺展』は、2021年に行われた聖徳太子御遠忌(ごおんき)1400年を記念して開かれました。

「法隆寺」「聖徳太子」と聞いて、何を思い浮かべますか? 修学旅行に、奈良の美しい紅葉や街並み、歴史の授業…。SASARU世代の方の中には、聖徳太子を描いた漫画「日出処の天子(ひいづるところのてんし)」を思い出す! という方もいるかもしれませんね。
普段仏教美術に馴染みがなく、「今回の展示は何がそんなにすごいの?」という方に向け、数ある展示作品の中でも、特に貴重な国宝を数点ピックアップしてご紹介します。

【これだけはチェック】1.聖徳太子および侍者像

国宝 聖徳太子および侍者像のうち聖徳太子 平安時代・保安2(1121)年 奈良・法隆寺蔵 画像提供:奈良国立博物館(撮影・西川夏永)

『国宝・法隆寺展』で大きな注目を集めている像が、聖霊院の本尊『聖徳太子および侍者像』。
実はこちら、普段は一般の人が見ることのできない“秘仏”なんです。そして、像の背面(背中側)を公開するのは今回が初めて!
没後間もない頃から、聖徳太子は"仏に近い人物"として尊敬を集め、平安時代以降、信仰の対象になりました。

中央に配置された聖徳太子の像は、次にご紹介する『菩薩半跏思惟像』とは対照的に険しい表情で、威厳のある雰囲気が伝わってきます。
一方で、左右に配された侍者たちはどこか漫画的でかわいらしい表情をしているので、太子像と見比べてみるのもおもしろいですよ。

【これだけはチェック】2.菩薩半跏思惟像(ぼさつはんかしゆいぞう)

国宝 菩薩半跏思惟像(伝如意輪観音) 飛鳥時代(7世紀) 奈良・中宮寺蔵(撮影・三好和義)

口元に微笑みを浮かべ(いわゆるアルカイックスマイル)、柔らかくて優しげな表情が印象的な『菩薩半跏思惟像』は、奈良県にある中宮寺の本尊で、“日本の仏教彫刻の中でも特に魅力的な像”として知られています。

今回の展示では、ガラスなどに遮られることなく、360度ぐるりと間近で見られるという点でも注目を集めています。
会場に足を運んだ際は、写真だけではなかなか伝わりきらない、細やかな部分にも注目してみて下さい。やや前に傾いた姿勢や少し反った左足の指など、見る角度を変えるたびに発見がありますよ。

前期は残りわずか!10月4日からは展示替え

国宝 天寿国繡帳(部分) 飛鳥時代・推古天皇30(622)年頃 奈良・中宮寺蔵 画像提供:奈良国立博物館 (※繍 は正しくは印刷標準字体)

今回の会期は、9月3日〜10月2日の前期・10月4日〜10月30日の後期にわかれており、一部の展示が変更になります。

前期のみの展示作品のなかでも注目したいのが、日本で現存する最古の刺繍『天寿国繡帳』(※繍 は正しくは印刷標準字体)。聖徳太子が往生したという『天寿国』の様子をあらわしているそうです。
色がよく残っている部分が飛鳥時代の原本、色あせたところが鎌倉時代の模本で、時代が古いものの方が鮮やかな色をしているなんて興味深いですよね。

近くで見ると、一針一針緻密に縫われている様子に驚き、ついつい見入ってしまうほど繊細。聖徳太子がいかに重要な存在だったのか…もう一度歴史の勉強をしたくなるほど、筆者も感銘を受けました!

豊富なグッズはグルメが気になる

グッズショップには、図録やポストカードといった定番アイテムのほか、「柿バター」や「柿もなか」のような秋らしい柿グルメなど、ちょっと珍しいアイテムもラインナップ。
法隆寺と柿の組み合わせといえば、正岡子規の俳句「柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺」が有名ですね!
特に目を引いたのは、キューブ型に積み上げられたこちらのお菓子。職人の手作りによる、珍しいお米のお菓子です。

パッケージがおしゃれなので、ちょっとした贈り物にも喜ばれそうですし、来場記念として自分用のお土産にするのもぴったりですね。

会期中はお得なコラボ企画も!

“芸術の秋”に加え、“食欲の秋”も満喫できる企画が10月30日まで開催中!
「国宝・法隆寺展」(または古代エジプト展)のチケット(半券可)を提示すると、円山と大通エリアの対象店舗で、とってもお得な特典を受けられるんです。

対象となるのは、人気のカフェやレストランなど計53店舗。それぞれお会計からの割引やドリンクサービス、お菓子のプレゼントといったうれしい特典ばかり!
アートスポットが豊富な二つのエリアで、秋の散策を楽しむのも素敵ですね。
(※詳しい情報は、特設サイトの「イベント」ページよりご確認ください)
「国宝・法隆寺展」の前期は10月2日まで。10月4日からの後期では、新たに6つの作品が展示される予定です。どちらの会期の展示も、なかなかお目にかかれないものばかり!

久しぶりの修学旅行に行く気分で、足を運んでみてはいかがでしょうか?
国宝・法隆寺展
会期:9月3日(土)〜10月30日(日)
会場:北海道立近代美術館
開館時間:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜日(10/10を除く)、10/11(火)
お問い合わせ:北海道立近代美術館(011-644-6882
観覧料:一般1,800円(1,600円)、高大生1,000円(800円)、中学生700円(500円)、小学生以下無料(要保護者同伴)
※( )は10名以上の団体、リピーター割引料金
※観覧料の詳細は特設サイトをご覧下さい。
特設サイト:http://event.hokkaido-np.co.jp/horyuji/
Twitter:@kokuho_hokkaido
※展示室内での撮影はご遠慮下さい。

(上記の情報は記事作成時のものです。
最新情報は上記問い合わせ窓口へご確認下さい)

きっとあなたも知っているはず!「超」有名な作品が集結

『国宝・法隆寺展』は、2021年に行われた聖徳太子御遠忌(ごおんき)1400年を記念して開かれました。

「法隆寺」「聖徳太子」と聞いて、何を思い浮かべますか? 修学旅行に、奈良の美しい紅葉や街並み、歴史の授業…。SASARU世代の方の中には、聖徳太子を描いた漫画「日出処の天子(ひいづるところのてんし)」を思い出す! という方もいるかもしれませんね。
普段仏教美術に馴染みがなく、「今回の展示は何がそんなにすごいの?」という方に向け、数ある展示作品の中でも、特に貴重な国宝を数点ピックアップしてご紹介します。

【これだけはチェック】1.聖徳太子および侍者像

国宝 聖徳太子および侍者像のうち聖徳太子 平安時代・保安2(1121)年 奈良・法隆寺蔵 画像提供:奈良国立博物館(撮影・西川夏永)

『国宝・法隆寺展』で大きな注目を集めている像が、聖霊院の本尊『聖徳太子および侍者像』。
実はこちら、普段は一般の人が見ることのできない“秘仏”なんです。そして、像の背面(背中側)を公開するのは今回が初めて!
没後間もない頃から、聖徳太子は"仏に近い人物"として尊敬を集め、平安時代以降、信仰の対象になりました。

中央に配置された聖徳太子の像は、次にご紹介する『菩薩半跏思惟像』とは対照的に険しい表情で、威厳のある雰囲気が伝わってきます。
一方で、左右に配された侍者たちはどこか漫画的でかわいらしい表情をしているので、太子像と見比べてみるのもおもしろいですよ。

【これだけはチェック】2.菩薩半跏思惟像(ぼさつはんかしゆいぞう)

国宝 菩薩半跏思惟像(伝如意輪観音) 飛鳥時代(7世紀) 奈良・中宮寺蔵(撮影・三好和義)

口元に微笑みを浮かべ(いわゆるアルカイックスマイル)、柔らかくて優しげな表情が印象的な『菩薩半跏思惟像』は、奈良県にある中宮寺の本尊で、“日本の仏教彫刻の中でも特に魅力的な像”として知られています。

今回の展示では、ガラスなどに遮られることなく、360度ぐるりと間近で見られるという点でも注目を集めています。
会場に足を運んだ際は、写真だけではなかなか伝わりきらない、細やかな部分にも注目してみて下さい。やや前に傾いた姿勢や少し反った左足の指など、見る角度を変えるたびに発見がありますよ。

前期は残りわずか!10月4日からは展示替え

国宝 天寿国繡帳(部分) 飛鳥時代・推古天皇30(622)年頃 奈良・中宮寺蔵 画像提供:奈良国立博物館 (※繍 は正しくは印刷標準字体)

今回の会期は、9月3日〜10月2日の前期・10月4日〜10月30日の後期にわかれており、一部の展示が変更になります。

前期のみの展示作品のなかでも注目したいのが、日本で現存する最古の刺繍『天寿国繡帳』(※繍 は正しくは印刷標準字体)。聖徳太子が往生したという『天寿国』の様子をあらわしているそうです。
色がよく残っている部分が飛鳥時代の原本、色あせたところが鎌倉時代の模本で、時代が古いものの方が鮮やかな色をしているなんて興味深いですよね。

近くで見ると、一針一針緻密に縫われている様子に驚き、ついつい見入ってしまうほど繊細。聖徳太子がいかに重要な存在だったのか…もう一度歴史の勉強をしたくなるほど、筆者も感銘を受けました!

豊富なグッズはグルメが気になる

グッズショップには、図録やポストカードといった定番アイテムのほか、「柿バター」や「柿もなか」のような秋らしい柿グルメなど、ちょっと珍しいアイテムもラインナップ。
法隆寺と柿の組み合わせといえば、正岡子規の俳句「柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺」が有名ですね!
特に目を引いたのは、キューブ型に積み上げられたこちらのお菓子。職人の手作りによる、珍しいお米のお菓子です。

パッケージがおしゃれなので、ちょっとした贈り物にも喜ばれそうですし、来場記念として自分用のお土産にするのもぴったりですね。

会期中はお得なコラボ企画も!

“芸術の秋”に加え、“食欲の秋”も満喫できる企画が10月30日まで開催中!
「国宝・法隆寺展」(または古代エジプト展)のチケット(半券可)を提示すると、円山と大通エリアの対象店舗で、とってもお得な特典を受けられるんです。

対象となるのは、人気のカフェやレストランなど計53店舗。それぞれお会計からの割引やドリンクサービス、お菓子のプレゼントといったうれしい特典ばかり!
アートスポットが豊富な二つのエリアで、秋の散策を楽しむのも素敵ですね。
(※詳しい情報は、特設サイトの「イベント」ページよりご確認ください)
「国宝・法隆寺展」の前期は10月2日まで。10月4日からの後期では、新たに6つの作品が展示される予定です。どちらの会期の展示も、なかなかお目にかかれないものばかり!

久しぶりの修学旅行に行く気分で、足を運んでみてはいかがでしょうか?
国宝・法隆寺展
会期:9月3日(土)〜10月30日(日)
会場:北海道立近代美術館
開館時間:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜日(10/10を除く)、10/11(火)
お問い合わせ:北海道立近代美術館(011-644-6882
観覧料:一般1,800円(1,600円)、高大生1,000円(800円)、中学生700円(500円)、小学生以下無料(要保護者同伴)
※( )は10名以上の団体、リピーター割引料金
※観覧料の詳細は特設サイトをご覧下さい。
特設サイト:http://event.hokkaido-np.co.jp/horyuji/
Twitter:@kokuho_hokkaido
※展示室内での撮影はご遠慮下さい。

(上記の情報は記事作成時のものです。
最新情報は上記問い合わせ窓口へご確認下さい)

伊藤はるな

ライター

札幌生まれの札幌育ち。北海道の魅力的なスポットや経済など、Web媒体をメインにライター・エディターとして活動。また、子育て世代に北海道の魅力を伝えたいという想いから2018年より「tencoro blog」の運営を開始、公園や遊び場・役立つ育児情報などを紹介中。アウトドアで家族とゆったり過ごす時間を大切にしています。

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