2021.12.4

おでかけ

お出かけするなら「体験も」…アイヌ文化の"作品作り" ゴールデンカムイの聖地

すっかり寒くなった今日この頃ですが、夏の間の長い巣ごもり生活でお出かけ欲が増している方も多いのでは?

アイヌ文化といえば真っ先に思い浮かべるのは2021年7月に開業1周年を迎えた白老町の「ウポポイ」かもしれません。でも、白老だけじゃないんです。北海道にはアイヌ文化を体験できる場所がたくさん!

今回は、札幌から車で約2時間、平取町を訪ねました。

アイヌ文化を体感するならやっぱりココ!「二風谷コタン」

「コタン」はアイヌ語で、村や集落を意味する言葉。アイヌ民族の伝統家屋「チセ」が点在する集落が再現されています。

母屋であるチセの周りには、収穫した穀物などを保存する高床式の倉庫や子グマの檻などがあります。

アイヌ民族は早春の3月ごろ冬眠しているクマをとり、神の国からきたお客様として大切に育て、1歳から2歳になったころ熊送りの祭事「イヨマンテ」で村をあげて盛大に神の国に送り返すんだそうです。
チセの中はこんな感じ。

チセを作る材料はすべて自然のもの。壁や屋根の材料には群生するヨシなどが使われたそう。

中央には囲炉裏があって、炉の上には干したサケやイナキビなどが吊るしてあります。

チセの中の正面の窓は神様が出入りする窓といわれ、とても大切にされたんですって。
この日はチセの中で「シト」と呼ばれる米とイナキビを粉にして作ったお団子を配っていました。

昔はどちらも手に入りにくく何年もかけて貯めたり、村の人が持ち寄って儀式の供物として作ったとても貴重な食べ物だったようです。
二風谷コタンの奥には、二風谷アイヌ文化博物館も。

人々の暮らし、神々のロマン、大地の恵み、造形の伝承の4つのゾーンがあって、大自然と共生し人間としての誇りを尊ぶアイヌの人々の生き方を感じることができます。

萱野茂さんが半世紀にわたって集めた生活用具など国の有形文化財も展示。

そして、着物やお盆、小刀の柄などに施されたアイヌ文様にも注目を!さまざまな文様を組み合わせた個性あふれる作品にその美しさに思わず目を奪われます。
 
平取町立二風谷アイヌ文化博物館
住所:北海道沙流郡平取町二風谷55
電話:01457-2-2892
開館時間:午前9時〜午後4時30分
biratori-ainu-culture.com/

伝統工芸品に触れ、アイヌ文様の彫刻体験も!

コタンのある二風谷地区で伝統的な技法で作られる木製のお盆「二風谷イタ」は、日本の伝統工芸品に認定されています。

うずまきやトゲ、ウロコ模様などを組み合わせた表情豊かな文様がとってもステキ。

コタンの入口にある「北の工房 つとむ」では二風谷イタやクマの木彫り、クマの手のブックスタンドなどたくさんの工芸品が販売されています。
今回、コースターの彫刻を体験しました。

教えてくれたのは、店主の貝澤徹さん。

札幌のチカホにあるアイヌ文化を発信する空間「ミナパ」にある大きく羽を広げたフクロウ、ウポポイのアイヌ民族博物館にある火の神「アペフチカムイ」の作者。皆さんも一度は目にしたことがあるのでは?

貝澤さんは漫画「ゴールデンカムイ」に登場するマキリ(小刀)をデザイン・制作したこともあって、この日もたくさんの「ゴールデンカムイ」ファンが訪れていました。
アイヌ文様が描かれた線に沿って彫刻刀を入れていきます。

曲線に沿って掘り進めるのが難しく、ちょっと油断すると直線になってしまったり、カーブがガタガタになったり。手に力が入ってなかなかすんなりとはいきません。

特に難しかったのが、最初に入れた線に沿って二重に細い線を入れるところ。彫刻刀の運び方や彫る順番をひとつひとつ教わりながら、1時間ちょっとかけてようやく完成しました。

アイヌ文化をじっくり味わえる平取町。皆さんも出かけてみては?
 
木彫や刺繍の体験、ムックリの制作は2週間前までに要予約
平取町立二風谷アイヌ文化博物館
電話:01457-2-2892で受け付けています。
 
北の工房つとむ
住所:北海道沙流郡平取町字二風谷74-12
電話:01457-2-3660
営業時間:午前8時〜午後6時
不定休
  
(上記の情報は記事作成時点でのものです。価格や最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください)

アイヌ文化を体感するならやっぱりココ!「二風谷コタン」

「コタン」はアイヌ語で、村や集落を意味する言葉。アイヌ民族の伝統家屋「チセ」が点在する集落が再現されています。

母屋であるチセの周りには、収穫した穀物などを保存する高床式の倉庫や子グマの檻などがあります。

アイヌ民族は早春の3月ごろ冬眠しているクマをとり、神の国からきたお客様として大切に育て、1歳から2歳になったころ熊送りの祭事「イヨマンテ」で村をあげて盛大に神の国に送り返すんだそうです。
チセの中はこんな感じ。

チセを作る材料はすべて自然のもの。壁や屋根の材料には群生するヨシなどが使われたそう。

中央には囲炉裏があって、炉の上には干したサケやイナキビなどが吊るしてあります。

チセの中の正面の窓は神様が出入りする窓といわれ、とても大切にされたんですって。
この日はチセの中で「シト」と呼ばれる米とイナキビを粉にして作ったお団子を配っていました。

昔はどちらも手に入りにくく何年もかけて貯めたり、村の人が持ち寄って儀式の供物として作ったとても貴重な食べ物だったようです。
二風谷コタンの奥には、二風谷アイヌ文化博物館も。

人々の暮らし、神々のロマン、大地の恵み、造形の伝承の4つのゾーンがあって、大自然と共生し人間としての誇りを尊ぶアイヌの人々の生き方を感じることができます。

萱野茂さんが半世紀にわたって集めた生活用具など国の有形文化財も展示。

そして、着物やお盆、小刀の柄などに施されたアイヌ文様にも注目を!さまざまな文様を組み合わせた個性あふれる作品にその美しさに思わず目を奪われます。
 
平取町立二風谷アイヌ文化博物館
住所:北海道沙流郡平取町二風谷55
電話:01457-2-2892
開館時間:午前9時〜午後4時30分
biratori-ainu-culture.com/

伝統工芸品に触れ、アイヌ文様の彫刻体験も!

コタンのある二風谷地区で伝統的な技法で作られる木製のお盆「二風谷イタ」は、日本の伝統工芸品に認定されています。

うずまきやトゲ、ウロコ模様などを組み合わせた表情豊かな文様がとってもステキ。

コタンの入口にある「北の工房 つとむ」では二風谷イタやクマの木彫り、クマの手のブックスタンドなどたくさんの工芸品が販売されています。
今回、コースターの彫刻を体験しました。

教えてくれたのは、店主の貝澤徹さん。

札幌のチカホにあるアイヌ文化を発信する空間「ミナパ」にある大きく羽を広げたフクロウ、ウポポイのアイヌ民族博物館にある火の神「アペフチカムイ」の作者。皆さんも一度は目にしたことがあるのでは?

貝澤さんは漫画「ゴールデンカムイ」に登場するマキリ(小刀)をデザイン・制作したこともあって、この日もたくさんの「ゴールデンカムイ」ファンが訪れていました。
アイヌ文様が描かれた線に沿って彫刻刀を入れていきます。

曲線に沿って掘り進めるのが難しく、ちょっと油断すると直線になってしまったり、カーブがガタガタになったり。手に力が入ってなかなかすんなりとはいきません。

特に難しかったのが、最初に入れた線に沿って二重に細い線を入れるところ。彫刻刀の運び方や彫る順番をひとつひとつ教わりながら、1時間ちょっとかけてようやく完成しました。

アイヌ文化をじっくり味わえる平取町。皆さんも出かけてみては?
 
木彫や刺繍の体験、ムックリの制作は2週間前までに要予約
平取町立二風谷アイヌ文化博物館
電話:01457-2-2892で受け付けています。
 
北の工房つとむ
住所:北海道沙流郡平取町字二風谷74-12
電話:01457-2-3660
営業時間:午前8時〜午後6時
不定休
  
(上記の情報は記事作成時点でのものです。価格や最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください)

2019年初夏に誕生した「SASARU」編集部では北海道民や北海道外に住む道産子、北海道が大好きな方…多くの人の心に刺さる北海道の話題や、つい押ささってしまう情報を集めています。編集部では、読んでくれる皆さんの日常生活に「SASARU」が染み入るように、日々企画を考え取材をしています。 読まさる記事、見ささる記事が、皆さんの心にささりますように。

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