2022.11.16

お金&ライフスタイル

専門家も認めるスゴイ北大生…研究は「貝」"寄生虫"の魅力にとりつかれ…世界へ

北海道大学新聞編集部

学生ライター

専門家も認めるほどの斬新な着眼点で研究に取り組み、若干高校生ながら学会での発表を経験したという三浦健太郎さん(水産学部3年)。

「貝類の生息場所別の寄生虫の種類差」が当時の研究テーマで、北大進学後も道内の河川で調査を続けています。
三浦さんに中高生以来の水生生物への関わりや今後の展望について聞きました。

北大の水産学部に進学した理由は?


三浦さん(本人提供)

自体が好きだったのは小学生の頃からですが、当時は中学受験一色ということもあり、今みたいに外で採集したりすることはありませんでした。
本格的に好きになったのは中高一貫校に進学後、生物部に入部して魚好きの友達に出会ってからですね。週末は関東周辺の河川で魚を採りつつ、長期休みには琵琶湖でも採集しました。文字通り日本の津々浦々をぐるぐる巡っていました(笑)。

そうして魚類や寄生虫に興味を持ち、素晴らしいフィールドのある北海道に行ってみたいと思い北大の水産学部に進学しました。

魚類以外にも寄生虫に興味を持った理由を教えてください

魚の採集をしていた際に、カワニナというホタルの餌になる巻貝が取れ、それでカワニナついて色々調べてみたことがあるんです。
そうしたら日本にはカワニナが20種類前後生息していて、特に琵琶湖の周辺で10数種類ほど別種がいることを知り、カワニナの分類に興味を持ちました。このことを顧問に伝えると「さすがに分類の研究は難しい」といわれてしまって(笑)。

最新の分類学では系統樹の作成を求められることが多く、どうしてもDNA解析が必要で中高生には敷居が高いですから。
ただ顧問から「どうしてもカワニナの研究がしたいのならばこの本でも読みなさい」といわれて渡されたのが『湖と川の寄生虫たち』(浦部美佐子著)という本で、そこから寄生虫に興味を持ち始めました。

巻貝のカワニナ(本人提供)

寄生虫研究の魅力を教えてください


意外かもしれませんが、寄生虫研究ってとっつきやすいんですよ(笑)。
まず試料を手に入れやすいです。それこそ魚や貝を採ってきて、解剖すればすぐ見つかりますよ。

また魚や貝に寄生する虫は人間の寄生虫に比べ、あまり研究されていません。
魚や貝の寄生虫は生態や宿主、生活史といった基本的なことすら分かってないことが多いです。これは貝に付く寄生虫が人間や哺乳類に寄生することがあまりなく、寄生虫症などで問題になったりすることがないからですかね。

あと種類間の形態がかなり違っており、中高生でも文献を見比べながら種類を同定することができます。
長い尾を「ぐにゃんぐにゃん」と動かしているものもいれば、シャクトリムシみたいに動くものもおり見ていて楽しいです(笑)。

三浦さんが高校生時代に行った研究はどのようなものでしたか?

カワニナに寄生する吸虫についての研究で、生態系の豊かな自然度の高い河川と人工物の多い都市を流れる河川のカワニナの吸虫の種類の差を明らかにしました。

調査を通して都市の河川のカワニナからは1種類が、生態系の豊かな自然のままの河川のカワニナからは3種類程度が見つかりました。
都市河川のカワニナに寄生する吸虫の種類が少なかったのは、都市環境にはカワニナの次に寄生する動物の種数が少なく、限られた種類しか生息できないからだと考えられます。

また都市の河川で見つかった吸虫の種類は第二中間宿主を必要とせず、水草の葉に付くことで終宿主の水鳥に食べられるといった点は非常に興味深いと思いました。

カワニナの吸虫(本人提供)

大学入学後の活動を教えてください


ヤチウグイ(本人提供)

実際のところ、大学に入学してからはまだ高校生の時のような研究と呼べるほどのことはしていないんですよ。
一年生の頃は釣りがメインで、道東でヒメマスを釣ったり道北でイトウを釣ったりしましたね。特にイトウは「幻の魚」と呼ばれているだけに、釣った時は非常に感動しました。

2年生になってからは釣りというよりはガサガサをすることが多く、道内の様々な地域で行いました。
採れる生き物は河川や湖沼など水辺の環境によって差があって、道東の湿地帯で採れたヤチウグイは生息域も限られていて準絶滅危惧種だということもあり、印象に残っています。

これからの活動の展望を教えてください

水産学部生ということもあり3年生に上がるタイミングで函館に引っ越したので、函館のカワニナの吸虫について調べてみたいです。
あと水辺の生物の食物連鎖を宿主転換(寄生虫の次段階の宿主への移動)という視点を通して調べてみたいですね。やはり「水生生物の寄生虫」が好きなんですね(笑)。

(上記の情報は記事作成時点でのものです)

ガサガサをする三浦さん

北大の水産学部に進学した理由は?


三浦さん(本人提供)

自体が好きだったのは小学生の頃からですが、当時は中学受験一色ということもあり、今みたいに外で採集したりすることはありませんでした。
本格的に好きになったのは中高一貫校に進学後、生物部に入部して魚好きの友達に出会ってからですね。週末は関東周辺の河川で魚を採りつつ、長期休みには琵琶湖でも採集しました。文字通り日本の津々浦々をぐるぐる巡っていました(笑)。

そうして魚類や寄生虫に興味を持ち、素晴らしいフィールドのある北海道に行ってみたいと思い北大の水産学部に進学しました。

魚類以外にも寄生虫に興味を持った理由を教えてください


巻貝のカワニナ(本人提供)

魚の採集をしていた際に、カワニナというホタルの餌になる巻貝が取れ、それでカワニナついて色々調べてみたことがあるんです。
そうしたら日本にはカワニナが20種類前後生息していて、特に琵琶湖の周辺で10数種類ほど別種がいることを知り、カワニナの分類に興味を持ちました。このことを顧問に伝えると「さすがに分類の研究は難しい」といわれてしまって(笑)。

最新の分類学では系統樹の作成を求められることが多く、どうしてもDNA解析が必要で中高生には敷居が高いですから。
ただ顧問から「どうしてもカワニナの研究がしたいのならばこの本でも読みなさい」といわれて渡されたのが『湖と川の寄生虫たち』(浦部美佐子著)という本で、そこから寄生虫に興味を持ち始めました。

寄生虫研究の魅力を教えてください


意外かもしれませんが、寄生虫研究ってとっつきやすいんですよ(笑)。
まず試料を手に入れやすいです。それこそ魚や貝を採ってきて、解剖すればすぐ見つかりますよ。

また魚や貝に寄生する虫は人間の寄生虫に比べ、あまり研究されていません。
魚や貝の寄生虫は生態や宿主、生活史といった基本的なことすら分かってないことが多いです。これは貝に付く寄生虫が人間や哺乳類に寄生することがあまりなく、寄生虫症などで問題になったりすることがないからですかね。

あと種類間の形態がかなり違っており、中高生でも文献を見比べながら種類を同定することができます。
長い尾を「ぐにゃんぐにゃん」と動かしているものもいれば、シャクトリムシみたいに動くものもおり見ていて楽しいです(笑)。

三浦さんが高校生時代に行った研究はどのようなものでしたか?


カワニナの吸虫(本人提供)

カワニナに寄生する吸虫についての研究で、生態系の豊かな自然度の高い河川と人工物の多い都市を流れる河川のカワニナの吸虫の種類の差を明らかにしました。

調査を通して都市の河川のカワニナからは1種類が、生態系の豊かな自然のままの河川のカワニナからは3種類程度が見つかりました。
都市河川のカワニナに寄生する吸虫の種類が少なかったのは、都市環境にはカワニナの次に寄生する動物の種数が少なく、限られた種類しか生息できないからだと考えられます。

また都市の河川で見つかった吸虫の種類は第二中間宿主を必要とせず、水草の葉に付くことで終宿主の水鳥に食べられるといった点は非常に興味深いと思いました。

大学入学後の活動を教えてください


ヤチウグイ(本人提供)

実際のところ、大学に入学してからはまだ高校生の時のような研究と呼べるほどのことはしていないんですよ。
一年生の頃は釣りがメインで、道東でヒメマスを釣ったり道北でイトウを釣ったりしましたね。特にイトウは「幻の魚」と呼ばれているだけに、釣った時は非常に感動しました。

2年生になってからは釣りというよりはガサガサをすることが多く、道内の様々な地域で行いました。
採れる生き物は河川や湖沼など水辺の環境によって差があって、道東の湿地帯で採れたヤチウグイは生息域も限られていて準絶滅危惧種だということもあり、印象に残っています。

これからの活動の展望を教えてください


ガサガサをする三浦さん

水産学部生ということもあり3年生に上がるタイミングで函館に引っ越したので、函館のカワニナの吸虫について調べてみたいです。
あと水辺の生物の食物連鎖を宿主転換(寄生虫の次段階の宿主への移動)という視点を通して調べてみたいですね。やはり「水生生物の寄生虫」が好きなんですね(笑)。

(上記の情報は記事作成時点でのものです)

北海道大学新聞編集部

学生ライター

北海道大学新聞は、1926年に創刊された新聞メディアです。 2011年に一旦廃刊したものの、2018年4月に新たな形式で復活。 ネット時代の新聞メディアとして、北大の今を伝えます。

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