2021.3.12

ライフスタイル

お金が貯まる実話!お金を使わない達人に聞いた「6か条の極意」

ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の川部紀子です。
ついついお金を使い過ぎてしまう…。こんな悩みを抱えている人も多いはず。
SASARU編集部から私の元へ「“お金大事企画”。今年は使いたくない人は何をどうすれば良い?」というお題で執筆依頼が届きました。
私の仕事柄、節約が得意で無駄遣いはしない人だと思われがちなのですが、実は正反対!節約をしなくてもいいよう、少しの無駄遣いくらいしても問題がないように働いたり、お得を取りこぼさない技や増やす方法などを勉強しているのです。
困った筆者の脳裏には「ある人物」が思い浮かびました。

高校の同級生で30年来の友人に「お金を使わない達人」がいるのです。ファイナンシャルプランナーとしても彼女の家計の状況も知っていますし、友人としてプライベートの行動特性もよく知っているので、太鼓判を押せる達人です。

そんな「お金を使わない達人」にインタビューをしてまとめてみました。
長い人生、誰しもお金を使えない状況に置かれることはあり得ます。達人の言葉からはたくさんのヒントが得られますよ。

その1:「動機」を明確にすべし

「お金を使わない人」になる動機はふわっとしていませんか?人間には欲望がありますし、世の中にはお金を使わせるためのプロの技が散りばめられています。明確な動機がないと、避けて通るのはなかなか難しいのです。
 
達人がお金を使わない人になったことには大きな動機があります。
それは、当時の夫と金銭問題などが原因で離婚していることです。彼女が独身時代に貯めたお金の多くも支払いに回したため、貯蓄も底が見えそうになった状態で2歳の子を抱えて離婚しました。仕事は契約社員として販売員をしており年収は約230万円です。目先の暮らしのため、子の教育資金のため、お金を使わない人になる必要がありました。

その2:「目的と目標」を持つべし

もともと節約や貯蓄が苦手な人の場合、漠然と「使わないようにしなきゃ」と考えたり、目的や目標額もなく「貯めなきゃ」と思う程度では、よほどの高所得者でない限り難しいと思いませんか?
 
達人には2歳の男の子がいました。これから教育資金がかかるわけですが、節約をして貯蓄をする目的を「この子が大学に行くために!」と明確に掲げました。そのためにかかる費用を調べ、高校卒業までに400万円という目標を決めました。逆算するとそこから年間27万円ずつ貯める必要があることが判明します。年収は230万円ですから、年間27万円を貯めるためには、年間約200万円で暮らすことになります。節約が必要なのは当然のことでした。

その3:支出を把握し予算を立てるべし


達人の実際の家計簿

支出の内訳を把握していますか?そして、何にいくらまで使えるのかの限度額をわかっていますか?支出に関しての欲望は無限です。食欲だと胃袋には限度があるのでいつしか満足しますが、支出はそうはいきません。自分で限度を決めて、限度を守らなくてはならないのです。
 
達人は家計簿をつけ支出を把握し、数字を参考に食費にいくらまで、交際費にいくらまでと予算を立てました。予算内に納めるモチベーションとして、その1、その2が大きな役割を果たしたのは言うまでもありませんね。

その4:我慢するものしないものを決めるべし

状況を変えたいのなら、何かを変える必要があるのは当たり前です。お金を使わない人になり、貯める人にまで転換するにはどうしても我慢も必要になってきます。
 
達人は節約をする必要があったので、我慢をしなければならないと考えました。ただし、幼い男の子がいるので、お米や肉魚、野菜などを減らすことは絶対にすべきではないと思ったのです。そこで、お菓子・ジュース類と果物を我慢するものとして決めました。達人も子どもも大好きなものですが、最低限生きていくためには贅沢なものと判定したそうです。たしかに、時々ならまだしも、頻繁に買っていたらキリがありません。

その5:欲望がわいたら「食パン」に換算すべし

買いたい欲がわいたときにどうしますか?ただ必死に我慢するのは至難の技です。そこで、買いたい物の値段を必要なものの値段に置き換えて考える方法を紹介します。
 
達人だって欲しい物に目がくらみそうになったこともあります。例えば、その4で我慢すると決めた果物は達人本人の大好物なのです。美味しそうな果物を見たときは、その金額をすぐに食パンに換算したそう。「これは6枚切りの食パンが3袋も買える値段!つまり、9日間も朝ご飯が食べられる!」と頭で置き換えたと言います。
スーパーのもっとも安価な食パンは約100円で、かつ、切れているので、お米などよりも置き換えの計算が簡単ですよね。

その6:人は人、自分は自分と思うべし

友人や同僚のお金の使い方や、世の中の流行が気になってしまうことはありませんか?でも、そんなものをいちいち追いかけ回していたら、お金を使わないなんてできるわけがありません。
 
達人は、人は人で自分は自分、とにかく比べないことが重要だと説きます。人は弱い生き物なので、「あの人よりはマシ」と自分よりも甘い人と比べたり、「流行っている中ではこれは安い方だし」などの言い訳を編み出してズルズル流されてしまいがちです。でも、達人は違います。基本比べませんし、比べるのなら自分よりも厳しい人と比べ、自分はまだまだ甘いと考えるのです。この考えのおかげで、極度な倹約をしているとも思わなかったといいます。

達人のその後の人生は?

そんな暮らしを続けて3年が経つ頃、達人は少し年上の会社員男性と再婚し、数年後には第2子を出産しました。現在はパートの仕事をしており、戸建てのマイホームで家族4人幸せに暮らしています。当時小さかった長男も元気に大学生になりましたよ!
 
お金を使わない能力は健在で、家計管理が完璧どころか、私を驚かせることもしばしば。「初めてスタバに行った!」「家族4人分って考えたらカフェには行けない」「モヒートって何?」「堂島ロールって何?」筆者が驚いてツッコミを入れた実話です。どんな感覚で暮らしているか、これで伝わったのではないでしょうか。
 
次なるステップは、「お金を意識的に使う」ことではないかと達人によく話しています。世帯収入は平均よりも高く、新型コロナウイルスの影響も受けていません。夫婦の親兄弟の家計状況も良く、退職金も見込めます。非常に健全な家計を長期的に維持できる状況なので、こういった世帯が経済をけん引せずして、誰が引っ張るのだろう、と思いませんか?
達人は今「お金をより良く使う達人」にさらなる進化を遂げる過程にいます。
長期に渡る本当のストーリー、ぜひ参考にしてくださいね!

その1:「動機」を明確にすべし

「お金を使わない人」になる動機はふわっとしていませんか?人間には欲望がありますし、世の中にはお金を使わせるためのプロの技が散りばめられています。明確な動機がないと、避けて通るのはなかなか難しいのです。
 
達人がお金を使わない人になったことには大きな動機があります。
それは、当時の夫と金銭問題などが原因で離婚していることです。彼女が独身時代に貯めたお金の多くも支払いに回したため、貯蓄も底が見えそうになった状態で2歳の子を抱えて離婚しました。仕事は契約社員として販売員をしており年収は約230万円です。目先の暮らしのため、子の教育資金のため、お金を使わない人になる必要がありました。

その2:「目的と目標」を持つべし

もともと節約や貯蓄が苦手な人の場合、漠然と「使わないようにしなきゃ」と考えたり、目的や目標額もなく「貯めなきゃ」と思う程度では、よほどの高所得者でない限り難しいと思いませんか?
 
達人には2歳の男の子がいました。これから教育資金がかかるわけですが、節約をして貯蓄をする目的を「この子が大学に行くために!」と明確に掲げました。そのためにかかる費用を調べ、高校卒業までに400万円という目標を決めました。逆算するとそこから年間27万円ずつ貯める必要があることが判明します。年収は230万円ですから、年間27万円を貯めるためには、年間約200万円で暮らすことになります。節約が必要なのは当然のことでした。

その3:支出を把握し予算を立てるべし


達人の実際の家計簿

支出の内訳を把握していますか?そして、何にいくらまで使えるのかの限度額をわかっていますか?支出に関しての欲望は無限です。食欲だと胃袋には限度があるのでいつしか満足しますが、支出はそうはいきません。自分で限度を決めて、限度を守らなくてはならないのです。
 
達人は家計簿をつけ支出を把握し、数字を参考に食費にいくらまで、交際費にいくらまでと予算を立てました。予算内に納めるモチベーションとして、その1、その2が大きな役割を果たしたのは言うまでもありませんね。

その4:我慢するものしないものを決めるべし

状況を変えたいのなら、何かを変える必要があるのは当たり前です。お金を使わない人になり、貯める人にまで転換するにはどうしても我慢も必要になってきます。
 
達人は節約をする必要があったので、我慢をしなければならないと考えました。ただし、幼い男の子がいるので、お米や肉魚、野菜などを減らすことは絶対にすべきではないと思ったのです。そこで、お菓子・ジュース類と果物を我慢するものとして決めました。達人も子どもも大好きなものですが、最低限生きていくためには贅沢なものと判定したそうです。たしかに、時々ならまだしも、頻繁に買っていたらキリがありません。

その5:欲望がわいたら「食パン」に換算すべし

買いたい欲がわいたときにどうしますか?ただ必死に我慢するのは至難の技です。そこで、買いたい物の値段を必要なものの値段に置き換えて考える方法を紹介します。
 
達人だって欲しい物に目がくらみそうになったこともあります。例えば、その4で我慢すると決めた果物は達人本人の大好物なのです。美味しそうな果物を見たときは、その金額をすぐに食パンに換算したそう。「これは6枚切りの食パンが3袋も買える値段!つまり、9日間も朝ご飯が食べられる!」と頭で置き換えたと言います。
スーパーのもっとも安価な食パンは約100円で、かつ、切れているので、お米などよりも置き換えの計算が簡単ですよね。

その6:人は人、自分は自分と思うべし

友人や同僚のお金の使い方や、世の中の流行が気になってしまうことはありませんか?でも、そんなものをいちいち追いかけ回していたら、お金を使わないなんてできるわけがありません。
 
達人は、人は人で自分は自分、とにかく比べないことが重要だと説きます。人は弱い生き物なので、「あの人よりはマシ」と自分よりも甘い人と比べたり、「流行っている中ではこれは安い方だし」などの言い訳を編み出してズルズル流されてしまいがちです。でも、達人は違います。基本比べませんし、比べるのなら自分よりも厳しい人と比べ、自分はまだまだ甘いと考えるのです。この考えのおかげで、極度な倹約をしているとも思わなかったといいます。

達人のその後の人生は?

そんな暮らしを続けて3年が経つ頃、達人は少し年上の会社員男性と再婚し、数年後には第2子を出産しました。現在はパートの仕事をしており、戸建てのマイホームで家族4人幸せに暮らしています。当時小さかった長男も元気に大学生になりましたよ!
 
お金を使わない能力は健在で、家計管理が完璧どころか、私を驚かせることもしばしば。「初めてスタバに行った!」「家族4人分って考えたらカフェには行けない」「モヒートって何?」「堂島ロールって何?」筆者が驚いてツッコミを入れた実話です。どんな感覚で暮らしているか、これで伝わったのではないでしょうか。
 
次なるステップは、「お金を意識的に使う」ことではないかと達人によく話しています。世帯収入は平均よりも高く、新型コロナウイルスの影響も受けていません。夫婦の親兄弟の家計状況も良く、退職金も見込めます。非常に健全な家計を長期的に維持できる状況なので、こういった世帯が経済をけん引せずして、誰が引っ張るのだろう、と思いませんか?
達人は今「お金をより良く使う達人」にさらなる進化を遂げる過程にいます。
長期に渡る本当のストーリー、ぜひ参考にしてくださいね!

川部紀子

ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士

ファイナンシャルプランナー(CFP®、1級FP技能士)社会保険労務士として全国で活動中。講演・セミナー、執筆、相談業務の他、テレビ、ラジオ等メディア出演も多数。初心者にも分かりやすい解説と楽しく飽きさせない語り口に定評があり、「お金」にまつわる講師依頼は年間約200件。受講者は3万人を超えた。近著『まだ間に合う 老後資金4000万円をつくる! お金の貯め方・増やし方』(明日香出版社)も好評発売中。

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