北海道女子が“見ささる“「相続法が改正!ここが変わった①」

相続法が大きく改正され段階的に施行されることになりました!施行開始は2020年4月1日から。今回は、オトナ女子が気になる、新設された制度「配偶者居住権」について解説します。

2019.8.30

配偶者居住権ってなに?

配偶者居住権とは、相続が発生した場合に、被相続人の配偶者が相続開始時において居住していた建物に原則として配偶者が死亡するまで無償で住み続けられる権利を与える、という制度です。
上記の図で言うと、Aさんが亡くなったときに、BさんがAさん所有の建物に住んでいました。相続人は配偶者であるBさんと、Aさんの子Cさんです。
このとき、Bさんは住んでいた建物にそのまま亡くなるまで無償で住んでいいですよ、というのが配偶者居住権です。

もちろん無条件ではありません

相続が発生して、配偶者(Bさん)がこの家に住んでいたいです!と主張したからと言って、必ずしも認められるわけではありません。
この制度は被相続人の死後、配偶者の最低限の生活を保障するために作られました。例えば、遺産分割協議でBさんが住んでいた家を相続することになったとします。家を相続すればBさんはそのまま住むことができます。しかし、家の金額によっては預貯金等他の財産を相続することができず、生活に支障をきたす場合もある、というのが現行法の制度です。
配偶者居住権について遺産分割協議が整うか遺言があれば問題ありません。しかし、そうでない場合に配偶者居住権を取得したい場合には、家庭裁判所の審判が必要です。
「生活の保障」や「高齢者の引っ越しの負担」を考えた制度ですので、この審判がでるには他の相続人の不利益の程度を考慮してもなお配偶者の生活を維持するために特に必要があると認められるときに限られています。
施行前なので判断基準は具体的にはわかりません。前例が増えるまでは遺言を書いてもらうのがいい対策方法でしょう。

こんな場合に利用しやすい権利です!

北海道は特に離婚率が高い、という記事を過去に書きました。子連れで再婚するというケースも多いのではないでしょうか。
そのときに利用しやすい権利がこの配偶者居住権なのです。
上記の図で、現行法でBさんが家に住み続けるには、①Bさんが相続②Cさんが相続してBさんに貸すという方法があります。
この場合に問題になるのが①のときにBさんの死後、家を相続するのがDさん1人です。
高齢になってからの再婚だとその連れ子とは交流が無いこともほとんどです。
Aさんは自分の死後、Bさんには住んでいてほしいけど財産をDさんには渡したくない。しかしCさんに相続させてBさんに出ていけ!と言われても困る・・。
そんなときに配偶者居住権です!
Aさんは遺言でBさんに配偶者居住権を贈与、Cさんに家を相続させる。とすればBさんは死ぬまで無償で家に住み続けることができ、Cさんに財産を残せます。

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大西千桜里   
司法書士
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平成23年北海学園大学法学部卒業後、司法書士試験合格。埼玉県の司法書士事務所で1年半勤務し、札幌に帰ってきて独立。商業・法人登記や企業法務を中心に、相続、不動産売買の登記にも携わっている。法律家の堅いイメージを払拭し、話しやすい・相談しやすい司法書士として活動。企業CSRの一環として、「オレオレ詐欺撲滅ポスター」を平成30年に制作。本活動は北海道新聞の地域欄に取り上げられた。
司法書士 大西千桜里 事務所

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