2023.6.10

ニュース / 函館・松前・江差

15,000個以上売り上げた「あわびカレー」陸であわびを育て福島町の特産品へ【北海道】

高級食材のアワビ。天然物の漁獲量が減っている中、陸上で養殖し町の特産品にしようという取り組みが行われています。北海道南部の福島町で行われている陸上での養殖事業。地域活性化の切り札となるのか、その最前線を取材しました。

 

湯気がたつ、ほかほかのカレー。

その中には、ゴロっと肉厚なアワビ。

口に入れると、ほのかな磯の香りが…。

福島町産業課水産係の工藤有史さんが「アワビの味は天然物と比べても遜色ない」と話すこのアワビは陸上で養殖されたものです。
新型コロナの5類移行により、観光客が戻ってきた北海道函館市。

カレーの老舗『五島軒』で販売されているレトルトの「あわびカレー」には、陸上で養殖されたアワビが使われています。

売り上げ累計1万5000個以上のヒット商品です。


 
アワビを養殖している施設は、函館市から車で1時間30分ほどの福島町にありました。

広々とした施設の水槽には約11万4000個のアワビが。

福島町産業課水産係の工藤有史さんは「北海道内の事業者から稚貝を購入し、この施設で育てて出荷する。これから2年半くらいかけ、55ミリ以上になったら出荷」と話します。
外に設置した大きなタンクに海水をため、中の水槽に24時間海水を供給。海と同じ環境を再現し、アワビにストレスを与えないようにしています。

天然物と比べるとやわらかめな歯ごたえで、小ぶりで食べやすいサイズ。新鮮さは天然物と変わらないんですって。
元々、福島町ではアワビ漁が盛んでしたが、生息地で餌となる海藻が育たなくなる「磯焼け」が発生した影響などで、漁獲量は全盛期の10分の1にまで減少。

2016年から陸上での養殖を始めました。

初出荷した2020年度は1万5000個、2023年度は倍の3万個を見込んでいます。
「天然資源にも限界があるので、養殖で安定的に供給したい」と福島町産業課の工藤さん。

福島町の天然アワビの漁期は、12月の短い期間のみですが、陸上養殖アワビは年間を通し、安定して出荷することができるんです。

 
町の名物にと、飲食店とタッグを組んで考案した新たなメニューが、蒸しアワビや、サクサクに揚げたアワビを贅沢に使った「アワビカレー」。

居酒屋 留の沢田茂さんは「みんな喜んでいる。カレーにアワビが入るのは高級だと。養殖アワビがある限り、盛り上がると思う」と話します。

 
特産品の開発に取り組む「福島町まちづくり工房」と、老舗洋食店の「五島軒」が共同開発したレトルトの「あわびカレー」。

2021年の発売以来、1万5000個以上売れた大ヒット商品となりました。
 
「北海道を取り巻く水産資源の状況が厳しくなっている中で、これからも持続可能な水産資源としてアワビが特産品になっていけば、北海道南部の宝になっていくのでは」と話すのは、五島軒の若山豪社長。

陸上での養殖アワビは、北海道南部の新たな特産品として根付いていくのでしょうか。

*みんテレ5月25日OAのものです
(上記の情報は記事作成時点でのものです。
最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください)
湯気がたつ、ほかほかのカレー。

その中には、ゴロっと肉厚なアワビ。

口に入れると、ほのかな磯の香りが…。

福島町産業課水産係の工藤有史さんが「アワビの味は天然物と比べても遜色ない」と話すこのアワビは陸上で養殖されたものです。
新型コロナの5類移行により、観光客が戻ってきた北海道函館市。

カレーの老舗『五島軒』で販売されているレトルトの「あわびカレー」には、陸上で養殖されたアワビが使われています。

売り上げ累計1万5000個以上のヒット商品です。


 
アワビを養殖している施設は、函館市から車で1時間30分ほどの福島町にありました。

広々とした施設の水槽には約11万4000個のアワビが。

福島町産業課水産係の工藤有史さんは「北海道内の事業者から稚貝を購入し、この施設で育てて出荷する。これから2年半くらいかけ、55ミリ以上になったら出荷」と話します。
外に設置した大きなタンクに海水をため、中の水槽に24時間海水を供給。海と同じ環境を再現し、アワビにストレスを与えないようにしています。

天然物と比べるとやわらかめな歯ごたえで、小ぶりで食べやすいサイズ。新鮮さは天然物と変わらないんですって。
元々、福島町ではアワビ漁が盛んでしたが、生息地で餌となる海藻が育たなくなる「磯焼け」が発生した影響などで、漁獲量は全盛期の10分の1にまで減少。

2016年から陸上での養殖を始めました。

初出荷した2020年度は1万5000個、2023年度は倍の3万個を見込んでいます。
「天然資源にも限界があるので、養殖で安定的に供給したい」と福島町産業課の工藤さん。

福島町の天然アワビの漁期は、12月の短い期間のみですが、陸上養殖アワビは年間を通し、安定して出荷することができるんです。

 
町の名物にと、飲食店とタッグを組んで考案した新たなメニューが、蒸しアワビや、サクサクに揚げたアワビを贅沢に使った「アワビカレー」。

居酒屋 留の沢田茂さんは「みんな喜んでいる。カレーにアワビが入るのは高級だと。養殖アワビがある限り、盛り上がると思う」と話します。

 
特産品の開発に取り組む「福島町まちづくり工房」と、老舗洋食店の「五島軒」が共同開発したレトルトの「あわびカレー」。

2021年の発売以来、1万5000個以上売れた大ヒット商品となりました。
 
「北海道を取り巻く水産資源の状況が厳しくなっている中で、これからも持続可能な水産資源としてアワビが特産品になっていけば、北海道南部の宝になっていくのでは」と話すのは、五島軒の若山豪社長。

陸上での養殖アワビは、北海道南部の新たな特産品として根付いていくのでしょうか。

*みんテレ5月25日OAのものです
(上記の情報は記事作成時点でのものです。
最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください)

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