2022.2.17

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「そば・うどんの自販機」が復活!わずか25秒の早業…「ボタン押したら熱々が出てくる」【美瑛町】

コロナ禍の今、接触せずに購入できる「自動販売機」が脚光を浴びています。

そんな中、45年以上前に開発され北海道から姿を消した幻の自動販売機が復活したんです。取材してみると、連日、大勢の人が訪れていました。

ボタンを押したら25秒、アツアツのうどんやそばが出てくるこの機械、皆さんは見覚えありますか?

懐かしの"レトロ自販機"復活まで…

1975年に製造が始まり、1995年までに3,000台が製造された自動販売機。

「子どものミルクを入れるお湯なども置いてあったから、そこでミルクを作って妻とそばを食べたりしていた」と懐かしさに目を細める人も。ドライバーや学校帰りの学生を温めてましたが、一度は北海道から姿を消しました。

そんな自動販売機が復活したのが、北海道・美瑛町の小さな小さな店。長らく石狩地方の当別町の倉庫で眠っていたものを、美瑛町で花輪食品店を営む花輪紀宏さん(38)が譲り受け、修理を続けてきました。

しかし、調理は初めて。味に試行錯誤が続きました。
はじめは自社ブランドの商品を使うつもりでしたが、自販機には合わずに一から開発。

「自動販売機から出てくる時、少し麺の芯が残り、温まり切らない状態の時もあった。(麺とだし汁を)合わせてみて初めて分かることもあり、調節して自販機専用に仕立てた」と花輪さん。

そば粉は名産、旭川市江丹別のもの。小麦粉も地元のものを使い、自動販売機のために特別にブレンド。だし汁は飽きが来ないようあっさり目に仕上げました。
 

ボタンを押して25秒で完成!その秘密は?

ボタンを押したら25秒、あっという間にできあがる秘密をのぞいてみると…
麺が入った丼に85℃の熱湯が注がれ、丼の上にはしっかりとフタが…。

すると、丼が勢いよく回転!中の麺がほぐされて温められると同時に、お湯は遠心力で外に飛んでゆきます。「ほぐし」と「温め」「湯切り」が同時進行。「湯がき」はわずか4秒。これを2回繰り返します。

最後は、だし汁と熱湯が注がれて完成。

あたたかい一杯には昭和の技術が詰め込まれていました。
 

多くの人に愛される魅力とは?

レトロ自販機に詳しい 魚谷 祐介さん(48)によると、食品の自動販売機はコンビニや弁当チェーンが一般的ではなかった1970年代に普及を始め、80年代中頃が最盛期。

しかし、ファミレスや電子レンジの普及など、世の中が便利になると数を減らしていきました。道内では2014年、当別町にあった1台を最後に姿を消しました。

魚谷さんが感じるレトロ自販機の魅力は「見た目が古くボロボロに見えても、その中からちゃんとしたおいしい物が出てくる。そのギャップが面白い」ことなんですって。
 
釧路市で運送業を営む寺沢浩樹さん(48)は、かつて当別町の自販機を利用していた1人です。
復活したと聞いて5時間かけて美瑛町を目指しました。約7年ぶりの対面です。

「店に頻繁に立ち寄っていると、互いに名前は分からないが、『きょうどっち行く?』とか『道路はどうだった?』とか、会話を交わしたり、情報を交換したり。同じように眠たい目をこすりながら走る仲間がいるんだと感じた。そこで温かいものを食べて、人と会話をして癒される。温かい気持ちになるというかほっとするというのかな」と、昔のことを思い出しながらあっという間に完食。

自販機を復活させた花輪さんに「おいしかったです。色々昔の懐かしいことを思い出しながら…食べさせていただきました。若い方が味を引き継いでもらって、僕らもまたここに寄りたくなっちゃうし」と思いを伝えました。
自販機の復活から約1か月がたち、レトロ自販機に惹かれて訪れる若い人たちも。いまでは1日50杯を売ることもあるんだとか。

昭和から平成、そして令和。時代が変わっても湯気が温めるのは人の気持ちです。

*みんテレ2月4日OAのものです

懐かしの"レトロ自販機"復活まで…

1975年に製造が始まり、1995年までに3,000台が製造された自動販売機。

「子どものミルクを入れるお湯なども置いてあったから、そこでミルクを作って妻とそばを食べたりしていた」と懐かしさに目を細める人も。ドライバーや学校帰りの学生を温めてましたが、一度は北海道から姿を消しました。

そんな自動販売機が復活したのが、北海道・美瑛町の小さな小さな店。長らく石狩地方の当別町の倉庫で眠っていたものを、美瑛町で花輪食品店を営む花輪紀宏さん(38)が譲り受け、修理を続けてきました。

しかし、調理は初めて。味に試行錯誤が続きました。
はじめは自社ブランドの商品を使うつもりでしたが、自販機には合わずに一から開発。

「自動販売機から出てくる時、少し麺の芯が残り、温まり切らない状態の時もあった。(麺とだし汁を)合わせてみて初めて分かることもあり、調節して自販機専用に仕立てた」と花輪さん。

そば粉は名産、旭川市江丹別のもの。小麦粉も地元のものを使い、自動販売機のために特別にブレンド。だし汁は飽きが来ないようあっさり目に仕上げました。
 

ボタンを押して25秒で完成!その秘密は?

ボタンを押したら25秒、あっという間にできあがる秘密をのぞいてみると…
麺が入った丼に85℃の熱湯が注がれ、丼の上にはしっかりとフタが…。

すると、丼が勢いよく回転!中の麺がほぐされて温められると同時に、お湯は遠心力で外に飛んでゆきます。「ほぐし」と「温め」「湯切り」が同時進行。「湯がき」はわずか4秒。これを2回繰り返します。

最後は、だし汁と熱湯が注がれて完成。

あたたかい一杯には昭和の技術が詰め込まれていました。
 

多くの人に愛される魅力とは?

レトロ自販機に詳しい 魚谷 祐介さん(48)によると、食品の自動販売機はコンビニや弁当チェーンが一般的ではなかった1970年代に普及を始め、80年代中頃が最盛期。

しかし、ファミレスや電子レンジの普及など、世の中が便利になると数を減らしていきました。道内では2014年、当別町にあった1台を最後に姿を消しました。

魚谷さんが感じるレトロ自販機の魅力は「見た目が古くボロボロに見えても、その中からちゃんとしたおいしい物が出てくる。そのギャップが面白い」ことなんですって。
 
釧路市で運送業を営む寺沢浩樹さん(48)は、かつて当別町の自販機を利用していた1人です。
復活したと聞いて5時間かけて美瑛町を目指しました。約7年ぶりの対面です。

「店に頻繁に立ち寄っていると、互いに名前は分からないが、『きょうどっち行く?』とか『道路はどうだった?』とか、会話を交わしたり、情報を交換したり。同じように眠たい目をこすりながら走る仲間がいるんだと感じた。そこで温かいものを食べて、人と会話をして癒される。温かい気持ちになるというかほっとするというのかな」と、昔のことを思い出しながらあっという間に完食。

自販機を復活させた花輪さんに「おいしかったです。色々昔の懐かしいことを思い出しながら…食べさせていただきました。若い方が味を引き継いでもらって、僕らもまたここに寄りたくなっちゃうし」と思いを伝えました。
自販機の復活から約1か月がたち、レトロ自販機に惹かれて訪れる若い人たちも。いまでは1日50杯を売ることもあるんだとか。

昭和から平成、そして令和。時代が変わっても湯気が温めるのは人の気持ちです。

*みんテレ2月4日OAのものです

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