2020.7.24

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札幌の地域密着ケーキ店の人気の秘密♡家族全員パティシエ

今回紹介するのは、お父さん、お母さん、息子さん、その奥さんの家族4人、全員がパティシエという珍しいお店。
札幌・白石区にある「パティスリー ラネージュ」です。

ショーケースに並ぶケーキは、オーソドックスな形でありながら色彩豊かなものばかり。どれもおいしそうですね♡
 
「私の時代と息子の時代は違うんですけど、息子も私も、北海道の素材を引き立ててシンプルに作っています」と話すのは、初代の小坂弘昭さん。
奥さんの久美子さんとともに、26年前に夫妻で、前身である「菓子工房 ら・ねぇーじゅ」を開業しました。

ふんわり♡もちもち♡目指すのは「カステラのようなスポンジ生地」

「ケーキはスポンジが命だと思っています。ただフワフワした食感だけではなく、自分が作りたいのは"ふわふわしてしっとりとしたケーキ"」。「日本人にはくどいものよりも軽い食べ口のものが好まれる。生地もソフトなものを」と、弘昭さん。
弘昭さんが理想のスポンジを作るために、今から20年前に購入したのが、長崎カステラの会社が作った特殊なオーブン。
非常に気密性が高く、(弘昭さんが)目指すスポンジの食感を考えた時に、一番近いのはカステラだと思ったので、それを目指してスポンジを焼いているそう。
カステラのように「しっとり」「もちもち」というスポンジ生地の特徴が最も生かされているのが、こちらの真っ白なホールケーキ。
見た目はシンプル。元々は、フランス語で「雪・白」を意味する「ラネージュ」という名前でしたが、お客さんがよく名前を忘れてしまうので「ホワイトストーン」と改名しました。
このネーミングもあって、今ではお店を代表する看板ケーキに!
ケーキに使っているクリームは、カスタードクリームと生クリームの二種類。クリーム好きにはたまらないですよね♡
 
できあがった時は山のような形になるものの、生クリームの重さでスポンジが下がってしまうため、必ず注文を受けてからクリーム塗るようにしているそう。
カスタードクリームをサンドして、中心からも風味を出す工夫がなされています。
現在、両親とともに、お店の味とスタイルを守るのは、2代目店長を務める小坂優斗さん。
「父の作るケーキがお客さんのことを考えたやさしいもので、お客さんの笑顔が身近な存在だった。ケーキ屋ってかっこいいなと思って志すようになりました」と、優斗さんは話します。
優斗さんがケーキ作りにおいて、お父さん同様に影響を受けたのが、横浜の人気店「ケーキハウス ノリコ」の長田敦幸シェフ。
 
「ケーキハウス ノリコ」では、手のかかった芸術的なケーキよりもオーソドックスなケーキが多く、作り方や食材をトコトン吟味して他では真似できないものを作ることにこだわっていんですって。
専門学校を卒業後すぐ、優斗さんは長田さんに弟子入りしました。
 
優斗さん:「元々、長田さんは父と修業時代に一緒に働いていた方で、専門学校時代に研修で行かせてもらった。その時食べたショートケーキに衝撃を受けて、その場で『働かせてください』と伝えました」
2019年、北海道に戻り実家の店を継ぐ際に大切にしたかったのが、長田流スタイルとお父さんの手法の融合だったんです。
そんな考えから最初に生まれたのが、こちらのショートケーキです。
 
このケーキは、最も影響を受けた長田流ショートをお父さん自慢のオーブンを使って作るために、考えられました。
まず小麦粉には北海道産小麦の「宝笠ドゥヌール」という製菓用のものを使用。卵の気泡を包み込んで、しっとりふわふわに仕上がります。
この小麦粉をミキシングする上で最良として導入されたのが、こちらのミキサー。修行先でも使っていた、ドイツ製の首振りミキサーです。
また、生地には香りのしない「太白ゴマ油」を加えて水分を維持する工夫も。
材料選びをこだわっているのはスポンジだけではなく、生クリームは、脂肪分の違う2種類をブレンドしてコクを出しています。
いちごは、酸味の強い、浦河産の「すずあかね」を使用。
長田流スタイルとお父さんの手法の融合の他に、もう一つ取り入れたエッセンスが、見た目のアクセント。
このケーキでは、北海道の冬景色をイメージし、雪の結晶を表現したチョコレートを飾っているんです。
 
「ケーキは記念日や誕生日に食べることが多い。だから、ずっと思い出に残るものを作りたい」と、優斗さんは話していました。

独学で学び長年好評の「イラストケーキ」!絵具のようにジャムを操るお母さん

優斗さんの「記憶に残るケーキを作りたい」という思いが芽生えたきっかけになったのは、創業当時からお母さんがやっているイラストケーキです。
一つ一つ手書きで丹念に描かれていくんですね。お見事!
 
今では記念日の定番にもなっているイラストケーキですが、そんなに早くから始めていたんですね~♪
久美子さんの描くイラストケーキは全て独学。カラフルな配色は透明なジャムに数種類の色素を混ぜて作っており、まるで絵の具のように新しい色を塗っていくんです。

四角いバウムクーヘン!?父と子の思い出「クルミペースト」の香りを生かした一品

「パティスリー ラネージュ」のケーキづくりのコンセプトは、「大事な人の思い出に残るケーキ」。
二代目店長の優斗さんには、お父さんが使っていた食材で忘れられないものがあります。それは「クルミのペースト」。
そのクルミのペーストを生地に練りこんで作ったのが、「栄バウム」という珍しい四角い形をしたバウムクーヘンなんです。
 
一般的なバウムクーヘンの年輪状の層を作るのではなく、焼き上げた生地の上に何層にも生地を足しながら10層に焼き上げて平面状にしていくんですって。
こうすることで、生地の制約に縛られず、クルミの香りを生かすため重めの生地を作ることができるんだとか。
味だけではなく、「見た目」「食感」「香り」の組み合わせが大事だと優斗さんは言います。
「栄バウム」は、生地とクリーム両方にアーモンドを使い、一体感を出しているんですって。
そういった素材同士の一体感を大事にするという優斗さんと同様のスタイルを追求しているのは、奥さんの春弥さん。
神奈川県の有名スイーツ店に勤め、ご主人とは県のNO.1パティシエを決める大会で出会い意気投合したそうですよ。
そんな素材同士の一体感への意識は、奥さんが作る夏の新作ケーキ「ヤウール」にも表れています。
「ダックワーズ」と「ヨーグルトムース」、どちらにもオレンジを使うことで、統一感とさわやかさを出しています。
イチゴのゼリーとクランベリーで、見た目も色鮮やかですね♡
家族経営だからと妥協せずに、常に新しいチャレンジを続ける優斗さん。今後は先輩のお店で作り方を学び、9月頃をめどにマカロンの販売を開始したいのだとか。
世代を渡って思い出に残ってきたラネージュのケーキ、人気の秘密を少しばかり知ることができました。
 
(7月16日放送「みんテレ」より)
ショーケースに並ぶケーキは、オーソドックスな形でありながら色彩豊かなものばかり。どれもおいしそうですね♡
 
「私の時代と息子の時代は違うんですけど、息子も私も、北海道の素材を引き立ててシンプルに作っています」と話すのは、初代の小坂弘昭さん。
奥さんの久美子さんとともに、26年前に夫妻で、前身である「菓子工房 ら・ねぇーじゅ」を開業しました。

ふんわり♡もちもち♡目指すのは「カステラのようなスポンジ生地」

「ケーキはスポンジが命だと思っています。ただフワフワした食感だけではなく、自分が作りたいのは"ふわふわしてしっとりとしたケーキ"」。「日本人にはくどいものよりも軽い食べ口のものが好まれる。生地もソフトなものを」と、弘昭さん。
弘昭さんが理想のスポンジを作るために、今から20年前に購入したのが、長崎カステラの会社が作った特殊なオーブン。
非常に気密性が高く、(弘昭さんが)目指すスポンジの食感を考えた時に、一番近いのはカステラだと思ったので、それを目指してスポンジを焼いているそう。
カステラのように「しっとり」「もちもち」というスポンジ生地の特徴が最も生かされているのが、こちらの真っ白なホールケーキ。
見た目はシンプル。元々は、フランス語で「雪・白」を意味する「ラネージュ」という名前でしたが、お客さんがよく名前を忘れてしまうので「ホワイトストーン」と改名しました。
このネーミングもあって、今ではお店を代表する看板ケーキに!
ケーキに使っているクリームは、カスタードクリームと生クリームの二種類。クリーム好きにはたまらないですよね♡
 
できあがった時は山のような形になるものの、生クリームの重さでスポンジが下がってしまうため、必ず注文を受けてからクリーム塗るようにしているそう。
カスタードクリームをサンドして、中心からも風味を出す工夫がなされています。
現在、両親とともに、お店の味とスタイルを守るのは、2代目店長を務める小坂優斗さん。
「父の作るケーキがお客さんのことを考えたやさしいもので、お客さんの笑顔が身近な存在だった。ケーキ屋ってかっこいいなと思って志すようになりました」と、優斗さんは話します。
優斗さんがケーキ作りにおいて、お父さん同様に影響を受けたのが、横浜の人気店「ケーキハウス ノリコ」の長田敦幸シェフ。
 
「ケーキハウス ノリコ」では、手のかかった芸術的なケーキよりもオーソドックスなケーキが多く、作り方や食材をトコトン吟味して他では真似できないものを作ることにこだわっていんですって。
専門学校を卒業後すぐ、優斗さんは長田さんに弟子入りしました。
 
優斗さん:「元々、長田さんは父と修業時代に一緒に働いていた方で、専門学校時代に研修で行かせてもらった。その時食べたショートケーキに衝撃を受けて、その場で『働かせてください』と伝えました」
2019年、北海道に戻り実家の店を継ぐ際に大切にしたかったのが、長田流スタイルとお父さんの手法の融合だったんです。
そんな考えから最初に生まれたのが、こちらのショートケーキです。
 
このケーキは、最も影響を受けた長田流ショートをお父さん自慢のオーブンを使って作るために、考えられました。
まず小麦粉には北海道産小麦の「宝笠ドゥヌール」という製菓用のものを使用。卵の気泡を包み込んで、しっとりふわふわに仕上がります。
この小麦粉をミキシングする上で最良として導入されたのが、こちらのミキサー。修行先でも使っていた、ドイツ製の首振りミキサーです。
また、生地には香りのしない「太白ゴマ油」を加えて水分を維持する工夫も。
材料選びをこだわっているのはスポンジだけではなく、生クリームは、脂肪分の違う2種類をブレンドしてコクを出しています。
いちごは、酸味の強い、浦河産の「すずあかね」を使用。
長田流スタイルとお父さんの手法の融合の他に、もう一つ取り入れたエッセンスが、見た目のアクセント。
このケーキでは、北海道の冬景色をイメージし、雪の結晶を表現したチョコレートを飾っているんです。
 
「ケーキは記念日や誕生日に食べることが多い。だから、ずっと思い出に残るものを作りたい」と、優斗さんは話していました。

独学で学び長年好評の「イラストケーキ」!絵具のようにジャムを操るお母さん

優斗さんの「記憶に残るケーキを作りたい」という思いが芽生えたきっかけになったのは、創業当時からお母さんがやっているイラストケーキです。
一つ一つ手書きで丹念に描かれていくんですね。お見事!
 
今では記念日の定番にもなっているイラストケーキですが、そんなに早くから始めていたんですね~♪
久美子さんの描くイラストケーキは全て独学。カラフルな配色は透明なジャムに数種類の色素を混ぜて作っており、まるで絵の具のように新しい色を塗っていくんです。

四角いバウムクーヘン!?父と子の思い出「クルミペースト」の香りを生かした一品

「パティスリー ラネージュ」のケーキづくりのコンセプトは、「大事な人の思い出に残るケーキ」。
二代目店長の優斗さんには、お父さんが使っていた食材で忘れられないものがあります。それは「クルミのペースト」。
そのクルミのペーストを生地に練りこんで作ったのが、「栄バウム」という珍しい四角い形をしたバウムクーヘンなんです。
 
一般的なバウムクーヘンの年輪状の層を作るのではなく、焼き上げた生地の上に何層にも生地を足しながら10層に焼き上げて平面状にしていくんですって。
こうすることで、生地の制約に縛られず、クルミの香りを生かすため重めの生地を作ることができるんだとか。
味だけではなく、「見た目」「食感」「香り」の組み合わせが大事だと優斗さんは言います。
「栄バウム」は、生地とクリーム両方にアーモンドを使い、一体感を出しているんですって。
そういった素材同士の一体感を大事にするという優斗さんと同様のスタイルを追求しているのは、奥さんの春弥さん。
神奈川県の有名スイーツ店に勤め、ご主人とは県のNO.1パティシエを決める大会で出会い意気投合したそうですよ。
そんな素材同士の一体感への意識は、奥さんが作る夏の新作ケーキ「ヤウール」にも表れています。
「ダックワーズ」と「ヨーグルトムース」、どちらにもオレンジを使うことで、統一感とさわやかさを出しています。
イチゴのゼリーとクランベリーで、見た目も色鮮やかですね♡
家族経営だからと妥協せずに、常に新しいチャレンジを続ける優斗さん。今後は先輩のお店で作り方を学び、9月頃をめどにマカロンの販売を開始したいのだとか。
世代を渡って思い出に残ってきたラネージュのケーキ、人気の秘密を少しばかり知ることができました。
 
(7月16日放送「みんテレ」より)

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