2020.4.9

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ご飯を使ったもっちり食感が人気!札幌初の女性パン職人の物語

今回の主役は、今から37年前に円山の有名パン屋さんの扉を叩き、パンの世界に飛び込んだすごいお母さんです。
当時はパン職人といえば男性しかいないといわれていた時代でした。

誰かのお家のような温かい雰囲気のパン屋さんが、佐竹玲子さんが営む「ら・ぽると」。
札幌で最初の女性パン職人といわれる佐竹さんが目指すのは、「子供から大人まで食べられる優しいパン」。
お店で出されるパンは、「無添加」でお客さんの体を考えた優しさが詰まったパンなんです。
 
今回は、お母さんの優しい親心から生まれたパンの奇跡の物語をご覧頂きましょう。

男子限定の求人に応募!専門学校へ通いパン作りの世界で独立

佐竹さんは28歳の頃、昔から憧れていた円山の「ブルクベーカリー」の職人募集を知り、すぐさま応募しましたが…
 
佐竹さん:「求人は男子職人募集だったので断られましたね。でも、どんな環境か見てみる?と、社長とお話した時に、たまたま大学の先輩だったので、試しにやってみるかい?となった」
ところが修業半ばで結婚し、一度はパンの世界から離れます。
でも、再びこの世界に戻ってきたのはなぜですか?
 
佐竹さん:「結婚してからもパン屋をやりたいと思っていたので、夫が賛成してくれたから続けようと思った。でも、そのままやるのは理論的に不安だったので、学校へ行ってみたいなと思ったんです」
佐竹さんは家族と共に埼玉に移住し、調理師専門学校に入学。
卒業後すぐに、北海道に戻り、念願であったパン屋さんを開店させました。
安心安全で優しい味わいのパンの噂は、口コミで広がり、たちまち人気店となり、豊平区に移転します。
そして2014年、もう一度原点に帰り、小さなお店から始めたいと、実家を改装し、今の場所に移転。
現在は長男の謙一さんも手伝い、親子二人三脚で、買いに来たお客さんがほっとする空間づくりを心がけています。
 
佐竹さん:「20代の頃修行に行ったときは、添加物はなかった。添加物は使っていないけど、味が悪くなるわけではなく、むしろいい材料を使うことによってめちゃくちゃ美味しくなる」

オーガニックライ麦やヒマラヤピンク岩塩…使用する素材にこだわって体にやさしく

健康的なパンの中でもオススメというのが、オーガニックライ麦の全粒粉を使って作る、カンパーニュという大きなパンです。
農薬を使わないオーガニックライ麦を使用し、ライ麦を皮ごと挽くことによって、食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富にとれるんだとか。
しかも、全粒粉の美味しさと特性を最大限引き出すため、開店時から続けている製法があるんですって!
佐竹さん:「ライ麦のサワー種っていう酸味が出るものなんですけど、ライ麦から10日くらいかけておこしたものなんです」
 
開店以来4年、ライ麦を継ぎ足しながら使っているサワー種。
継ぎ足しの種で作った生地は風味や酸味が強く、濃厚な味わいが特徴のようですが、そういったパンにたどりついたのには理由があるようです。
 
佐竹さん:「うちのパンは、一般的なパンよりも塩分は少ないです。味を濃くすることで、塩分が少なくて済む。いとこががんになってしまい、体に害のない塩分のパンが食べたいと言っていて、いろいろ探した結果、ヒマラヤピンク岩塩を見つけたんです」
ヒマラヤピンク岩塩は、通常の塩と比べて塩分濃度が低くカルシウムやマグネシウムも豊富で、佐竹さんが目指すカンパーニュの味わいにもってこいだったそうです。
 
そして、店に並ぶとすぐに売り切れてしまうというクロワッサンは、使用するバターに妥協しません。
現在使っているバターは、北海道産の発酵バター、無塩バター、加塩バターの3種類を、商品によって使い分けているんですって。
お店ではクロワッサンの他にも、同じ発酵食品として相性のいいチーズを使ったパンや、今人気の塩パンなど、多くのパンに発酵バターを使っています。

もっちりおいしい理由はご飯!?白神山地でとれた酵母を使用した食パンも

利益よりも良質な食材を第一に考えるお店が使う食材の中で最も高級なのが、東北の世界遺産でのみとれるある特別な酵母なんです。
 
白神こだま酵母を使い、試行錯誤を繰り返して完成したのが、連日、予約が絶えないという人気の白神食パンです。
そして、佐竹さんがこの酵母を使うのには、もう1つの利点が。
 
お店の名物に、白神こだま酵母のパンに、日本人には馴染み深い意外なものを混ぜて作る人気商品があります。
ふわもち食感がたまらない!
それは、米粉じゃなくて、北海道産のななつぼしを炊いたご飯を入れて作った「白神ごはんパン」。
佐竹さん:「ごはんの甘みやもちもち感が出るので、おもちの好きな日本人に合う。離乳食としても最適です」
 
しかし、ご飯を練りこむ斬新な製法だからこそ、難しい点も多いようです。
佐竹さん:「ご飯の固さ(が難しい)。仕込む量によって、水分量の細やかな調整が必要になる」
佐竹さん:「ごはんパンの生地でいろいろやってみたいなというので、いっぱい増えちゃいましたね。もしかしたらしょっぱいのも合うのかもしれないんですけど、そこはこれから息子の出番です。そういうのが得意なので、考えてもらいたい」

こんな簡単にレアチーズが!息子さんのひらめで生まれる新商品

このパン屋さんにとって欠かせない存在なのが長男の謙一さん。
将来2代目としてお店を受け継ぐため、日々勉強中なんです。
謙一さんが考案したパンの中で佐竹さんがイチオシなのは、自家製のレアチーズがたっぷり入ったこちらのデニッシュ。
そのレアチーズがあっという間に作れちゃう驚きのレシピを教えてもらいましたよ。
謙一さん:「ただ混ぜるだけなんですよ。クリームチーズ、砂糖、レモン汁、立てた生クリームを、硬さや甘みを調整しながら合わせていくんです」
 
本当にあっという間にできるんですね!
 
謙一さんの考案したパンの中には、お母さんと二人で協力して改良した思い出のパンもあるようです。
それが、こちらのミルクボール。
謙一さん:「25年暗い前からの、うちの看板商品です。元々固い生地でやっていたんですけど、高齢のお客さんに配慮して、生地を柔らかく改良していった」
 
佐竹さん:「息子は私にはない発想力があるので、新しいものをひらめく。一刻も早く跡を継いでほしい」
そんなこと言わずに、まだまだお客さんのためにも、お二人で続けて下さい!

★パン・ド・カンパーニュ…1/2 600円 1ホール 1,200円
★発酵バタークロワッサン…
★発酵バターの塩パン…100円
★クリームチーズといちじくのパン…200円
★白神食パン…1本 1,170円
★ごはんを練り込んだ白神ごはんパン…100円
★白神ごはんパンのメロンパン…180円
★白神ごはんパンの自家製クリームパン…170円
★レアチーズデニッシュ…220円
★ソフトフランスのミルクボール…170円

<店舗情報>
【ら・ぽると】
住所:札幌市清田区清田2条1丁目10-16
営業時間:午前9時~午後5時
電話:011-881-2748
定休日:木曜日、日曜日
 
(2020年3月26日「みんテレ」より)
誰かのお家のような温かい雰囲気のパン屋さんが、佐竹玲子さんが営む「ら・ぽると」。
札幌で最初の女性パン職人といわれる佐竹さんが目指すのは、「子供から大人まで食べられる優しいパン」。
お店で出されるパンは、「無添加」でお客さんの体を考えた優しさが詰まったパンなんです。
 
今回は、お母さんの優しい親心から生まれたパンの奇跡の物語をご覧頂きましょう。

男子限定の求人に応募!専門学校へ通いパン作りの世界で独立

佐竹さんは28歳の頃、昔から憧れていた円山の「ブルクベーカリー」の職人募集を知り、すぐさま応募しましたが…
 
佐竹さん:「求人は男子職人募集だったので断られましたね。でも、どんな環境か見てみる?と、社長とお話した時に、たまたま大学の先輩だったので、試しにやってみるかい?となった」
ところが修業半ばで結婚し、一度はパンの世界から離れます。
でも、再びこの世界に戻ってきたのはなぜですか?
 
佐竹さん:「結婚してからもパン屋をやりたいと思っていたので、夫が賛成してくれたから続けようと思った。でも、そのままやるのは理論的に不安だったので、学校へ行ってみたいなと思ったんです」
佐竹さんは家族と共に埼玉に移住し、調理師専門学校に入学。
卒業後すぐに、北海道に戻り、念願であったパン屋さんを開店させました。
安心安全で優しい味わいのパンの噂は、口コミで広がり、たちまち人気店となり、豊平区に移転します。
そして2014年、もう一度原点に帰り、小さなお店から始めたいと、実家を改装し、今の場所に移転。
現在は長男の謙一さんも手伝い、親子二人三脚で、買いに来たお客さんがほっとする空間づくりを心がけています。
 
佐竹さん:「20代の頃修行に行ったときは、添加物はなかった。添加物は使っていないけど、味が悪くなるわけではなく、むしろいい材料を使うことによってめちゃくちゃ美味しくなる」

オーガニックライ麦やヒマラヤピンク岩塩…使用する素材にこだわって体にやさしく

健康的なパンの中でもオススメというのが、オーガニックライ麦の全粒粉を使って作る、カンパーニュという大きなパンです。
農薬を使わないオーガニックライ麦を使用し、ライ麦を皮ごと挽くことによって、食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富にとれるんだとか。
しかも、全粒粉の美味しさと特性を最大限引き出すため、開店時から続けている製法があるんですって!
佐竹さん:「ライ麦のサワー種っていう酸味が出るものなんですけど、ライ麦から10日くらいかけておこしたものなんです」
 
開店以来4年、ライ麦を継ぎ足しながら使っているサワー種。
継ぎ足しの種で作った生地は風味や酸味が強く、濃厚な味わいが特徴のようですが、そういったパンにたどりついたのには理由があるようです。
 
佐竹さん:「うちのパンは、一般的なパンよりも塩分は少ないです。味を濃くすることで、塩分が少なくて済む。いとこががんになってしまい、体に害のない塩分のパンが食べたいと言っていて、いろいろ探した結果、ヒマラヤピンク岩塩を見つけたんです」
ヒマラヤピンク岩塩は、通常の塩と比べて塩分濃度が低くカルシウムやマグネシウムも豊富で、佐竹さんが目指すカンパーニュの味わいにもってこいだったそうです。
 
そして、店に並ぶとすぐに売り切れてしまうというクロワッサンは、使用するバターに妥協しません。
現在使っているバターは、北海道産の発酵バター、無塩バター、加塩バターの3種類を、商品によって使い分けているんですって。
お店ではクロワッサンの他にも、同じ発酵食品として相性のいいチーズを使ったパンや、今人気の塩パンなど、多くのパンに発酵バターを使っています。

もっちりおいしい理由はご飯!?白神山地でとれた酵母を使用した食パンも

利益よりも良質な食材を第一に考えるお店が使う食材の中で最も高級なのが、東北の世界遺産でのみとれるある特別な酵母なんです。
 
白神こだま酵母を使い、試行錯誤を繰り返して完成したのが、連日、予約が絶えないという人気の白神食パンです。
そして、佐竹さんがこの酵母を使うのには、もう1つの利点が。
 
お店の名物に、白神こだま酵母のパンに、日本人には馴染み深い意外なものを混ぜて作る人気商品があります。
ふわもち食感がたまらない!
それは、米粉じゃなくて、北海道産のななつぼしを炊いたご飯を入れて作った「白神ごはんパン」。
佐竹さん:「ごはんの甘みやもちもち感が出るので、おもちの好きな日本人に合う。離乳食としても最適です」
 
しかし、ご飯を練りこむ斬新な製法だからこそ、難しい点も多いようです。
佐竹さん:「ご飯の固さ(が難しい)。仕込む量によって、水分量の細やかな調整が必要になる」
佐竹さん:「ごはんパンの生地でいろいろやってみたいなというので、いっぱい増えちゃいましたね。もしかしたらしょっぱいのも合うのかもしれないんですけど、そこはこれから息子の出番です。そういうのが得意なので、考えてもらいたい」

こんな簡単にレアチーズが!息子さんのひらめで生まれる新商品

このパン屋さんにとって欠かせない存在なのが長男の謙一さん。
将来2代目としてお店を受け継ぐため、日々勉強中なんです。
謙一さんが考案したパンの中で佐竹さんがイチオシなのは、自家製のレアチーズがたっぷり入ったこちらのデニッシュ。
そのレアチーズがあっという間に作れちゃう驚きのレシピを教えてもらいましたよ。
謙一さん:「ただ混ぜるだけなんですよ。クリームチーズ、砂糖、レモン汁、立てた生クリームを、硬さや甘みを調整しながら合わせていくんです」
 
本当にあっという間にできるんですね!
 
謙一さんの考案したパンの中には、お母さんと二人で協力して改良した思い出のパンもあるようです。
それが、こちらのミルクボール。
謙一さん:「25年暗い前からの、うちの看板商品です。元々固い生地でやっていたんですけど、高齢のお客さんに配慮して、生地を柔らかく改良していった」
 
佐竹さん:「息子は私にはない発想力があるので、新しいものをひらめく。一刻も早く跡を継いでほしい」
そんなこと言わずに、まだまだお客さんのためにも、お二人で続けて下さい!

★パン・ド・カンパーニュ…1/2 600円 1ホール 1,200円
★発酵バタークロワッサン…
★発酵バターの塩パン…100円
★クリームチーズといちじくのパン…200円
★白神食パン…1本 1,170円
★ごはんを練り込んだ白神ごはんパン…100円
★白神ごはんパンのメロンパン…180円
★白神ごはんパンの自家製クリームパン…170円
★レアチーズデニッシュ…220円
★ソフトフランスのミルクボール…170円

<店舗情報>
【ら・ぽると】
住所:札幌市清田区清田2条1丁目10-16
営業時間:午前9時~午後5時
電話:011-881-2748
定休日:木曜日、日曜日
 
(2020年3月26日「みんテレ」より)

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