2024.10.12

グルメ / 札幌

一番人気はオムライス!仕込みに3日かかるハンバーグも 愛される“町の洋食屋さん”【札幌・琴似】

 いつまでも変わらずに残り続けてほしいグルメ、あなたにもありますか。ノスタルジックな店内に、子どもの頃食べたどこか懐かしいメニュー。いつまでも残したい老舗の味を紹介する北海道ランチ遺産。今回はアメリカンな雰囲気の洋食屋さんを紹介します。

 札幌市西区琴似にある「オニオンチョッパーズ」。

 アメリカンな雑貨が並ぶ店内には、おいしそうな洋食の香りが漂っています。
 キッチンで料理を作るのは店主、柏野芳樹さん(64)。少し怖そうな見た目ですが…。
 
 フロントスタッフの佐々木ちひろさんは「(オーナーは)しゃべってみたら全然違うタイプ。見た目はアレですけど、優しい人ですよ」と話してくれました。
 
 見た目と違い、意外にもおちゃめな店主の柏野さん、アルバイトスタッフからも愛される、みんなの優しいお父さんです。
 料理はすべて柏野さんが担当。ランチタイムだけでも10種類以上あるメニューを1人で作ります。

 お得なランチといっても、一切妥協はしません。ソースは3日ぐらい時間をかけて大きな寸胴で作るのだそう。野菜がたっぷりで甘みが出るので、そんなにくどくないんですって。

 皆さん、ソースも残さずキレイに食べるそうですよ。
 ランチタイムで大人気の「煮込みハンバーグ」。

 3日間かけた濃厚ソースに、口に入れた瞬間ほどけるハンバーグ。こだわりの詰まったひと皿です。
 雨模様にもかかわらず、午前11時半の開店と同時にお客さんが続々と訪れます。

 そして、ランチタイムの厨房には9年前に柏野さんと再婚した妻、ウォラヤさんの姿が。
 元々はタイでテレビの裏方の仕事をしていたそうです。

 「全然料理なんかやったことないのに渋々やってくれている」と柏野さん。補助的な作業は全部引き受けてくれているんですって。
 
 お昼12時を過ぎるとほぼ満席。

 お客さんに話を聞いてみると…。

 「海鮮ミックスフライランチ(1463円)」は、「フライも“カリカリ”“サクサク”していて、エビも頭から尻尾まで全部食べちゃう」という声。
 こちらは「週替わりドリアセット(1100円)」。

 「チーズの量がすごくて、ずっと熱くて伸びる」「家ではこんな味出せないのでおいしい」との声も。

 人気の理由は、家庭では出せないこだわりの味です。
 海鮮ミックスフライは、ホタテとカニクリームコロッケ、カキが2つに大きなエビも。

 作りおきはせず、できたてにこだわります。
 注文が入ってから衣をつけて揚げるフライ。

 カニクリームコロッケにいたっては、ズワイガニから身をほぐし、それをカニのだしでとったスープと自家製ホワイトソースで仕上げます。

 仕込みに数時間かけているんです。
 お昼を過ぎると、キッチンはまさに戦場。オムライスを作りながら、カツを仕上げるなど、まさに熟練の技です。
 
 「去年は毎日来ていた。マスターの人柄と料理。野菜もあるから結構バランスがいい。弟子入りしたいくらい」というお客さんも。
 
 今では多くの常連さんから愛される、オニオンチョッパーズ。しかし、開店当時は苦労したのだそう。
 北海道深川市で飲食店を営んでいた両親のもとで育った柏野さん。幼い頃から興味を持っていたのが、アメリカの文化。

 「父の知り合いがアメリカでステーキハウスで働いていて、『来ないか』と誘われ、アメリカに行くチャンスだ!」と大学を辞めて渡米。

 アメリカでシェフとして5年修行。結婚して子どもが生まれたのを機に帰国しました。
 そして、札幌の裏参道に洋食店「Dining」をオープンさせます。

 こちらが当時の料理。「『ジャパニーズアメリカン』とか名前をつけて、日本人に合うアメリカ料理を出したがまったく(客に)うけなくて、いろいろ苦労して…」と話す柏野さん。

 当時、苦労の末に生み出したメニューが30年をたった今も、お店の看板メニューです。
 それが、こちらの「オムライス(1100円)」 。

 オムライスを始めたら、お客さんがたくさん来てくれて、少しずつ軌道に乗りはじめたんだそう。

 今ではお客さんの半分以上が注文するオムライス、実はこのオムライスを当時大好きだった人が…。
 当時、オムライスをよく食べに通っていた石井さんのお気に入りのお店だったんです。

 それがきっかけでテレビでも何度か紹介されました。
 
 「(テレビに出たとき)僕すごくあがってまして、落ち着くようにと石井さんが手を握ってくれたのを覚えている」と話す柏野さん。

 テレビ見て来る人も多かったそうですよ。

 石井さん、「オムライス以外もいろいろ食べた記憶あるけれど、一番頭の中に残ってるのがやっぱオムライス」と懐かしそうに話していました。
 いつも明るい柏野さん。しかし、料理人をやめようと思ったこともありました。

 大好きなバイクに乗っているときに事故にあい、2年間入院。苦しいリハビリの末、料理人として復帰。

 琴似に場所を移し、オニオンチョッパーズを開店させました。
 
 「“普通の町の洋食屋さん”になりたいと思って琴似に来て、やっと自分の思っていた“普通の洋食屋さん”になれた」と話す柏野さん。
 
 学生時代、お父さんのもとでアルバイトをしていた娘さんも、今ではパティシエとして活躍。「料理も尊敬できるレベルだし、料理の師匠でもあるし、ずっと経営してきているのがすごい」と話します。
 「今のところ跡継ぎはいない。私で終わりだと思います」と話す柏野さん。
 
 「秘伝のソースにドレッシングも終わっちゃいますね…」と聞くと「元気なうちに皆さんに教えちゃおうかな」と笑顔で話してくれました。

 琴似の町の洋食屋さん。「ランチ遺産」認定です。
皆さんも老舗のランチ、ぜひ味わってみてください。

オニオンチョッパーズ
住所:札幌市西区琴似2条5丁目
営業:午前11時30分~午後3時
午後5時~午後10時
休:木曜日

*みんテレ10月1日OAのものです
(上記の情報は記事作成時点でのものです。
最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください)
 札幌市西区琴似にある「オニオンチョッパーズ」。

 アメリカンな雑貨が並ぶ店内には、おいしそうな洋食の香りが漂っています。
 キッチンで料理を作るのは店主、柏野芳樹さん(64)。少し怖そうな見た目ですが…。
 
 フロントスタッフの佐々木ちひろさんは「(オーナーは)しゃべってみたら全然違うタイプ。見た目はアレですけど、優しい人ですよ」と話してくれました。
 
 見た目と違い、意外にもおちゃめな店主の柏野さん、アルバイトスタッフからも愛される、みんなの優しいお父さんです。
 料理はすべて柏野さんが担当。ランチタイムだけでも10種類以上あるメニューを1人で作ります。

 お得なランチといっても、一切妥協はしません。ソースは3日ぐらい時間をかけて大きな寸胴で作るのだそう。野菜がたっぷりで甘みが出るので、そんなにくどくないんですって。

 皆さん、ソースも残さずキレイに食べるそうですよ。
 ランチタイムで大人気の「煮込みハンバーグ」。

 3日間かけた濃厚ソースに、口に入れた瞬間ほどけるハンバーグ。こだわりの詰まったひと皿です。
 雨模様にもかかわらず、午前11時半の開店と同時にお客さんが続々と訪れます。

 そして、ランチタイムの厨房には9年前に柏野さんと再婚した妻、ウォラヤさんの姿が。
 元々はタイでテレビの裏方の仕事をしていたそうです。

 「全然料理なんかやったことないのに渋々やってくれている」と柏野さん。補助的な作業は全部引き受けてくれているんですって。
 
 お昼12時を過ぎるとほぼ満席。

 お客さんに話を聞いてみると…。

 「海鮮ミックスフライランチ(1463円)」は、「フライも“カリカリ”“サクサク”していて、エビも頭から尻尾まで全部食べちゃう」という声。
 こちらは「週替わりドリアセット(1100円)」。

 「チーズの量がすごくて、ずっと熱くて伸びる」「家ではこんな味出せないのでおいしい」との声も。

 人気の理由は、家庭では出せないこだわりの味です。
 海鮮ミックスフライは、ホタテとカニクリームコロッケ、カキが2つに大きなエビも。

 作りおきはせず、できたてにこだわります。
 注文が入ってから衣をつけて揚げるフライ。

 カニクリームコロッケにいたっては、ズワイガニから身をほぐし、それをカニのだしでとったスープと自家製ホワイトソースで仕上げます。

 仕込みに数時間かけているんです。
 お昼を過ぎると、キッチンはまさに戦場。オムライスを作りながら、カツを仕上げるなど、まさに熟練の技です。
 
 「去年は毎日来ていた。マスターの人柄と料理。野菜もあるから結構バランスがいい。弟子入りしたいくらい」というお客さんも。
 
 今では多くの常連さんから愛される、オニオンチョッパーズ。しかし、開店当時は苦労したのだそう。
 北海道深川市で飲食店を営んでいた両親のもとで育った柏野さん。幼い頃から興味を持っていたのが、アメリカの文化。

 「父の知り合いがアメリカでステーキハウスで働いていて、『来ないか』と誘われ、アメリカに行くチャンスだ!」と大学を辞めて渡米。

 アメリカでシェフとして5年修行。結婚して子どもが生まれたのを機に帰国しました。
 そして、札幌の裏参道に洋食店「Dining」をオープンさせます。

 こちらが当時の料理。「『ジャパニーズアメリカン』とか名前をつけて、日本人に合うアメリカ料理を出したがまったく(客に)うけなくて、いろいろ苦労して…」と話す柏野さん。

 当時、苦労の末に生み出したメニューが30年をたった今も、お店の看板メニューです。
 それが、こちらの「オムライス(1100円)」 。

 オムライスを始めたら、お客さんがたくさん来てくれて、少しずつ軌道に乗りはじめたんだそう。

 今ではお客さんの半分以上が注文するオムライス、実はこのオムライスを当時大好きだった人が…。
 当時、オムライスをよく食べに通っていた石井さんのお気に入りのお店だったんです。

 それがきっかけでテレビでも何度か紹介されました。
 
 「(テレビに出たとき)僕すごくあがってまして、落ち着くようにと石井さんが手を握ってくれたのを覚えている」と話す柏野さん。

 テレビ見て来る人も多かったそうですよ。

 石井さん、「オムライス以外もいろいろ食べた記憶あるけれど、一番頭の中に残ってるのがやっぱオムライス」と懐かしそうに話していました。
 いつも明るい柏野さん。しかし、料理人をやめようと思ったこともありました。

 大好きなバイクに乗っているときに事故にあい、2年間入院。苦しいリハビリの末、料理人として復帰。

 琴似に場所を移し、オニオンチョッパーズを開店させました。
 
 「“普通の町の洋食屋さん”になりたいと思って琴似に来て、やっと自分の思っていた“普通の洋食屋さん”になれた」と話す柏野さん。
 
 学生時代、お父さんのもとでアルバイトをしていた娘さんも、今ではパティシエとして活躍。「料理も尊敬できるレベルだし、料理の師匠でもあるし、ずっと経営してきているのがすごい」と話します。
 「今のところ跡継ぎはいない。私で終わりだと思います」と話す柏野さん。
 
 「秘伝のソースにドレッシングも終わっちゃいますね…」と聞くと「元気なうちに皆さんに教えちゃおうかな」と笑顔で話してくれました。

 琴似の町の洋食屋さん。「ランチ遺産」認定です。
皆さんも老舗のランチ、ぜひ味わってみてください。

オニオンチョッパーズ
住所:札幌市西区琴似2条5丁目
営業:午前11時30分~午後3時
午後5時~午後10時
休:木曜日

*みんテレ10月1日OAのものです
(上記の情報は記事作成時点でのものです。
最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください)

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