2024.5.23

グルメ / 札幌

大正時代の建築ビルに隠れた喫茶店。なめらかなプリンと柔らかい口当たりのネルドリップコーヒーを

枯淡珈琲

市電『西15丁目』から徒歩3分ほど。突出看板の「喫茶 左奥へ25歩」を頼りに進んでいくと…シンプルながらも淡く、柔らかい文字で店名が記された看板が現れます。

札幌市内最古の建築物として有名な「三誠ビル」に新しくオープンされた喫茶店『枯淡珈琲』。店主の川筋さんは、MORIHICOで5年間ほどコーヒーに携わり、店長も経験。その後、独立して『枯淡珈琲』を開店されました。

初めは店舗を持たず、円山の古民家イタリアン『 アグーリ (Auguri)』2階で間借り営業を。看板商品である硬めのプリンと濃厚なコーヒーが人気を呼び、着々と愛されるお店へ成長されました。
そして4月15日、歴史ある物件「三誠ビル」1階に実店舗オープン。ファンが多い喫茶店の跡地の名残を残しつつ、古き良き時間を体感できる、川筋さんのコレクションに囲まれた、落ち着いた空間です。
枯淡珈琲 入り口

店主のセレクトしたアイテムに囲まれながら、ゆったり過ごす空間での一息を

枯淡珈琲 店内
昔から、古道具や古物を集めることが好きという店主川筋さん。
いつかお店を開くためにコツコツと集めてきたコレクションの食器たち。今では店内で日を浴び、生き生きとキッチン棚で輝いています。その中には、珍しいフランス産まれのカフェオレボウルも隠れているので、ぜひ探してみてください。
脈々と続く歴史や時の流れが滲み出るものたちが、いくつも。カメラや絵画も好きな川筋さんの好みが伝わる、アイテムもちらほらと。こじんまりとした空間の中で、どの席でも楽しむことができますね。

焙煎から手掛ける、柔らかさを感じる“ネルドリップコーヒー“を

様々な手法があるハンドドリップ。それぞれの淹れ方で、コーヒーの味の違いを表現でき、とても奥が深い世界です。
その中でも繊細で手間がかかるのが“ネルドリップ“。ネルドリップは、紙のフィルターではなく「ネル」と呼ばれる布製のフィルターで抽出する方法。

ネルフレームと呼ばれる虫眼鏡のような形のものに、ご自身でフィルターの役割である布を縫ったり、使ったあとは煮沸し、冷蔵庫で冷やしたり…一杯のコーヒーを淹れるたびに、手をかけることがやまほど。一連の作業に時間がかかってしまうので、札幌でネルドリップコーヒーを提供しているお店は数少ないんです。
 
それでも、「手間暇かけるからこそ、おいしさが身染みでるこの作業がすきなんです」と、コーヒーへの愛を語っていただきました。さらにお店でいただけるコーヒー豆は、全て川筋さんが焙煎したもの。想いが伝わる一杯です。
『余韻』(中深煎り) 660円

『余韻』(中深煎り) 660円

ペーパードリップと比べるとフィルターの目が粗いのが特徴的。
コーヒーオイルの抽出がたっぷりできるので、味も口当たりも満足できる、柔らかいコーヒーの仕上がりに。深みのあるコクと甘味のあるまろやかな味わいを楽しめます。

間借り時代からの良さを引き継ぎつつ、リニューアルした看板商品「プリン」を

間借り時代は、四角く、固めの口当たりが特徴のプリン。なんと、新店舗ではむっちりと、柔らかいプリンに大変身しました。川筋さんお気に入りの、レトロなお皿にぴったりのプリンを作り出すため、レシピは新しく考えたそう。
プリン 500円

プリン 500円

プリン
ビターなカラメルと卵の風味を楽しめる逸品。フォルムが愛おしく、クリアで煌びやかなお皿に載ったプリン。見た目からも柔らかさが伝わり、ちょっと揺らしてみたくなってしまいますね…。なめらか食感のプリンは、生クリームとコーヒーと相性抜群です。

珈琲への愛が溢れる店主だからこそのこだわり

焙煎作業の魅力からはじまった『枯淡珈琲』。コーヒー豆の姿が変わりゆくのを見届けることが、愛らしい時間だそう。

「お店で美味しい珈琲を提供するのはもちろんですが、自宅でも楽しんでいただける機会を今後はつくっていければ。ネルドリップの美味しさを広めること。サラリーマンの方の利用も多く、お仕事終わりの方がゆっくり寛げる時間帯の営業も検討していきたい」とこれからについて伺いました。
枯淡珈琲
開店してから1カ月ほど。試行錯誤しながら、コーヒーへの愛が溢れる、川筋さまの今後の展開とても楽しみです。
お一人で切り盛りされているので、営業開始からお昼まで、夕方から閉店までは満席になることも多いそう。ゆったりと過ごせる時間帯もあるので、ぜひ足を運んでみてください。

枯淡珈琲
住所:札幌市中央区南1条西13-317-2
営業時間:午後11時〜午後7時(L.O.午後6時30分)
定休日:火曜日、水曜日(祝日の場合は、変更あり)
Instagram:@kotann_coffee

(上記の情報は2024年5月時点の情報です。
最新の情報は各店舗にお問い合わせください)
枯淡珈琲 入り口
初めは店舗を持たず、円山の古民家イタリアン『 アグーリ (Auguri)』2階で間借り営業を。看板商品である硬めのプリンと濃厚なコーヒーが人気を呼び、着々と愛されるお店へ成長されました。
そして4月15日、歴史ある物件「三誠ビル」1階に実店舗オープン。ファンが多い喫茶店の跡地の名残を残しつつ、古き良き時間を体感できる、川筋さんのコレクションに囲まれた、落ち着いた空間です。

店主のセレクトしたアイテムに囲まれながら、ゆったり過ごす空間での一息を

枯淡珈琲 店内
昔から、古道具や古物を集めることが好きという店主川筋さん。
いつかお店を開くためにコツコツと集めてきたコレクションの食器たち。今では店内で日を浴び、生き生きとキッチン棚で輝いています。その中には、珍しいフランス産まれのカフェオレボウルも隠れているので、ぜひ探してみてください。
脈々と続く歴史や時の流れが滲み出るものたちが、いくつも。カメラや絵画も好きな川筋さんの好みが伝わる、アイテムもちらほらと。こじんまりとした空間の中で、どの席でも楽しむことができますね。

焙煎から手掛ける、柔らかさを感じる“ネルドリップコーヒー“を

様々な手法があるハンドドリップ。それぞれの淹れ方で、コーヒーの味の違いを表現でき、とても奥が深い世界です。
その中でも繊細で手間がかかるのが“ネルドリップ“。ネルドリップは、紙のフィルターではなく「ネル」と呼ばれる布製のフィルターで抽出する方法。

ネルフレームと呼ばれる虫眼鏡のような形のものに、ご自身でフィルターの役割である布を縫ったり、使ったあとは煮沸し、冷蔵庫で冷やしたり…一杯のコーヒーを淹れるたびに、手をかけることがやまほど。一連の作業に時間がかかってしまうので、札幌でネルドリップコーヒーを提供しているお店は数少ないんです。
 
それでも、「手間暇かけるからこそ、おいしさが身染みでるこの作業がすきなんです」と、コーヒーへの愛を語っていただきました。さらにお店でいただけるコーヒー豆は、全て川筋さんが焙煎したもの。想いが伝わる一杯です。
『余韻』(中深煎り) 660円

『余韻』(中深煎り) 660円

ペーパードリップと比べるとフィルターの目が粗いのが特徴的。
コーヒーオイルの抽出がたっぷりできるので、味も口当たりも満足できる、柔らかいコーヒーの仕上がりに。深みのあるコクと甘味のあるまろやかな味わいを楽しめます。

間借り時代からの良さを引き継ぎつつ、リニューアルした看板商品「プリン」を

プリン 500円

プリン 500円

間借り時代は、四角く、固めの口当たりが特徴のプリン。なんと、新店舗ではむっちりと、柔らかいプリンに大変身しました。川筋さんお気に入りの、レトロなお皿にぴったりのプリンを作り出すため、レシピは新しく考えたそう。
プリン
ビターなカラメルと卵の風味を楽しめる逸品。フォルムが愛おしく、クリアで煌びやかなお皿に載ったプリン。見た目からも柔らかさが伝わり、ちょっと揺らしてみたくなってしまいますね…。なめらか食感のプリンは、生クリームとコーヒーと相性抜群です。

珈琲への愛が溢れる店主だからこそのこだわり

枯淡珈琲
焙煎作業の魅力からはじまった『枯淡珈琲』。コーヒー豆の姿が変わりゆくのを見届けることが、愛らしい時間だそう。

「お店で美味しい珈琲を提供するのはもちろんですが、自宅でも楽しんでいただける機会を今後はつくっていければ。ネルドリップの美味しさを広めること。サラリーマンの方の利用も多く、お仕事終わりの方がゆっくり寛げる時間帯の営業も検討していきたい」とこれからについて伺いました。
開店してから1カ月ほど。試行錯誤しながら、コーヒーへの愛が溢れる、川筋さまの今後の展開とても楽しみです。
お一人で切り盛りされているので、営業開始からお昼まで、夕方から閉店までは満席になることも多いそう。ゆったりと過ごせる時間帯もあるので、ぜひ足を運んでみてください。

枯淡珈琲
住所:札幌市中央区南1条西13-317-2
営業時間:午後11時〜午後7時(L.O.午後6時30分)
定休日:火曜日、水曜日(祝日の場合は、変更あり)
Instagram:@kotann_coffee

(上記の情報は2024年5月時点の情報です。
最新の情報は各店舗にお問い合わせください)

池田留奈

ライター

札幌在住。食後に、アイスクリームで口の中を癒すのがおきまり。地元札幌のお店を中心に、とことん”おいしい”を掘り出し、やみつきpointを発信していきます!

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